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ずっと片想いしていた人妻と不倫することになり…
子どもの頃からずっと好きだった人に、跪いて告白した時、まさか身体を重ねることを許されるなんて思っていなかった。
「好きです」
だって好きな人は俺より十も歳上で、結婚している人だから。
「ずっと、好きだったんです」
気持ちは嬉しいけど、ごめんなさい。と言われる覚悟で告白した。
優しい人だから、優しく断ってくれるだろうと思った。昔からずっと抱えてきた思いを断ち切りたかった。
なのに、優しく手を取られて、キスされるなんて思っていなかった。
「え、あ、あの……」
「私には愛する夫がいるから、あなたと付き合うことはできないけれど、あなたさえ良ければ……」
楚々とした微笑みとは裏腹に彼女の手は淫靡に俺に触れた。
「私を抱くことだけなら、させてあげます」
「ゆ、由莉さん……」
「私の夫はとても優しい人だけれど……ほら、私より年上でしょう? あまり抱いてもらえないの。恥ずかしい話なんだけど、私、身体の熱を持て余していて……毎日毎日つらかったの。だから、ね?」
そ、と手を滑らせられるだけで、恥ずかしいことに俺の体は簡単に反応してしまった。
「友樹くんにしてもらえたら、嬉しいわ」
その誘いに俺は頷いて、毎晩のように夢に見ていたその肉体に溺れた。
***
「ぁ、あっ、ん、友樹くんっ、そこ、あっ」
俺は由莉さんに呼び出されるたびに、言われた通りに由莉さんを抱くようになった。
童貞の俺を由莉さんは優しく導いてくれて、自分の気持ちいいところを一つ一つ丁寧に教えてくれた。
今ではすっかり、俺は由莉さん専用の体となっている。
「んっ、あ、あっ、もっとして、あ、んっ」
由莉さんの言う通りに由莉さんの好きなところをゆっくり、ねっとりと突く。
由莉さんはしつこいくらいにされるのが好きなのだそうだ。夫とはあっさりとしたセックスを月に一度すればいい方らしい。
もし俺が夫だったら、いくらでも由莉さんに付き合うのに……!
「あっ、イク、あ、ぁ、あぁあっ」
きゅううぅ、と締め付けてくる由莉さんの中に出してしまわないように耐える。まだお許しをもらっていないから。
「ん、友樹くん……」
「はい、由莉さん」
由莉さんはイったばかりの敏感な身体を弄られるのが好きだ。
ぴんっと主張している乳首をつまむと、由莉さんは激しく喘いだ。夫はいつも申し訳程度にちょっと触るだけで、由莉さんはちっとも満足できないらしい。
どうしてそんな人と、と思ってしまう。ああ、俺があと十年早く生まれていたならば……!
「……いいわよ、友樹くん。好きに動いて」
満足してくれたらしい由莉さんが優しく微笑んで俺の頭を撫でてくれる。
俺は、よし、と言われた犬のような気分になって由莉さんにキスをする。ちゅ、ちゅ、と何度も繰り返しながら腰を振る。
さっきまでずっと動きたいのを我慢していたから止まらない。由莉さんも喘いでくれるのが嬉しい。
「由莉さん、ゆりさん……!」
「ん、だして、中に出してっ」
「うっ……!」
コンドーム越しに吐き出しながら息を荒くすると、由莉さんが褒めるように頭を撫でてくれる。
由莉さんの白い肌に吸い付きたい気持ちをグッと堪えてから引き抜く。痕が残れば由莉さんの夫に気づかれてしまうから。
俺は気づかれたって構わないけど、由莉さんを困らせるわけにはいかない。
「仕上げ、できる?」
「はい、もちろん」
射精したばかりの億劫な体を持ち上げ、由莉さんの足の間に顔を埋める。
終わった後に由莉さんのここを綺麗に舐め上げるまでが俺の役目だ。もちろん由莉さんが望むならここだけでイかせることもある。今日は望んでくれたので、しっかりと下を使って犬のように舐めまわした。
由莉さんの愛液は俺の頭を蕩けさせ、腹の奥を熱くさせる。
「随分、上手になったわね」
満足したらしい由莉さんが俺の頬を撫でてくれる。とても幸福だけど寂しくもなる。もっと求めてくれたらいいのに……
「……もう、帰った方がいいですか?」
我ながら縋るような甘えた声だと恥ずかしくなるが、由莉さんの前で取り繕ったって仕方ない。どうしようもないほど好きなのだから。
由莉さんは仕方ない子どもを見るような目で俺を見て、くすっも笑った。
「まだ居ていいわ」
「……ほんとに?」
「今日、夫は帰らないから」
もっとしてちょうだい、と言ってくれるのが嬉しくて、俺はすぐさま由莉さんにキスをした。
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