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彼との逢瀬は船上で
「ああ、ここにいたんだね。探したよ」
プールサイドのビーチチェアに座る私を見下ろすように、旦那が覗き込んできた。
上体を起こして、グラスの中で揺れる真っ赤なワインに口を付けた。
コクッと一口喉に流し込む私に笑みを零しながら頬に軽いキスをしてくる。
「どうかしたの?珍しいわね」
「結婚して3年の記念日を君と過ごせることが嬉しいよ。こんなに魅力的な女性が俺の妻だなんて…幸せだよ」
熱い視線を私に向けてきた旦那がゆっくりと私の上に跨って来た所で、彼の胸板をやんわりと押し退けた。
不満げに私を見下ろす旦那に、困ったように笑みを浮かべて、彼に向かってくいくいと指で近付いて来るように合図をする。
むくれるような彼に向かって、額を合わせて頬にキスをした。
「そんな顔しないで、これから友達と会うって言ったでしょ?折角、新しく買ったルージュ塗ってるの。落ちたら大変でしょ?」
「…それなら仕方ないね。その友人って子は、本当に男じゃないんだろうね?ここの客船のオーナーの娘なんだろ?」
私の頬に手を添えて、頬に軽いキスをしてくる彼は心底物足りないと言いたげだ。
頬に乗った手に自分の手を重ねて、擦り寄るように彼を見つめる。
「心配性ね、今日は旦那と来ているそうよ」
「君が魅力的過ぎるから心配なんだよ。こんなに魅力に溢れる人が僕の奥さんなんだから心配になって当然さ。…早めに戻ってきてくれよ?」
彼の額にキスをして立ち上がると、今度は腰に腕を回されて、グイッと腰を引かれた。
ゴリっと硬い物が臀部に押し付けられて、ふと笑みが零れてしまう。
「…君が帰ってきたらしたいんだ…早めに頼むよ…」
「分かってるわ。結婚記念日なんだから、二人でゆっくり楽しみましょう」
彼の腕から離れて、掛けてあったワンピースを軽く着て、クルーザーの中を歩き、目的の部屋へと向かう。
目的の部屋の前で歩みを止めて、ドアを静かにノックした。
すると中から姿を見せた彼が、嬉しそうに目を細めて穏やかに笑みを見せた。
「待っていたよ。さあ入って。今日は来ないかと思った」
優しい眼差しで私を見つめて、手を差し伸べて豪華な一室へと案内してくれた。
私の部屋よりも落ち着いた色合いで、所々に私の好きな花の花瓶が置かれていた。
自分の好みを分かってくれる彼が嬉しくて、彼の手に自分の手を重ねて軽くキスをして、上目遣いに彼を見つめる。
「旦那を誘うの大変だったんだから…船は苦手だとか言うし…」
「はは、それは申し訳ないことをしたね。だけど口実を作った方が…君とこんなにすぐに会えるだろ?」
「…そうね。海が好きだからって私を陸に置き去りなのはいかがなものよ?それに突然クルージングにご招待とか言うんだから…旦那をどうやって不審がられないように説得したと思ってるのよ…」
私の言葉に困ったように笑みを見せて、私がしたように今度は私の手の甲にキスをしてきた。
まるでそれが謝罪のように、彼は私の手を引き寄せてすぐに抱き締めてきた。
首筋に擦り寄って来る彼が、私よりも20歳以上も年上だとは思えない程、幼く見えた。
銀色に染められた髪を撫でて、彼と向き直るようにして、彼の頬に手を添えて軽くキスをして甘えるようにじっと見つめた。
「昔からあなたは私のことを置き去りにしすぎなのよ…船で旅したいからってこんな客船会社なんか作って…今日だって半年以上ぶりよ?放ったらかし過ぎよ」
拗ねるように彼の胸板に額を押し付けて、 カリカリと爪で引っ掻きながら、小さくため息を吐いた。
幼なじみである彼は、いつでも私のことなんて放ったらかし。
数年前に海外の客船から帰って来たかと思えば、今度は自分が客船業を始めるなんて。
折角こうして思いが通じた今があるというのに、彼は陸に上がることはなくずっと海の上で暮らしている。
こうして彼と会えるのがどれほど嬉しいか、彼はきっと分かっていない。
こんな年齢にもなって、あの頃の彼に恋をしていた時を思い出すように、胸を弾ませる私の気持ちはきっと分からない。
私の言葉に流石の彼も申し訳なさそうな声で「ごめん」と伝えてきた。
その言葉を聞くだけで今までの不満が消えていってしまうのも、きっと彼に惚れてしまった弱みだろう。
私の頭にキスをして、腰を引き寄せてドアにトンッと背中を押し付けられる。
「…趣味に没頭してしまうのは僕の悪い癖なのは分かってるよ。だけど君に会いたかったのは本当さ。本当だとも」
「分かってるわよ…あなたが昔から好きな物に没頭してしまうことぐらい」
今にも泣きそうな気弱な声に、彼の背中に腕を回して、キュッとしがみつくように抱き着いた。
そして軽いキスを何度も首筋や鎖骨にして、ちゅうっと吸い付いた。
ほんのり私の唇から移ったルージュが、唇の形を残したまま彼の首筋に滲む。
それが何とも扇情的で、反対側の首筋にも甘く吸い付くと、頭上から小さく息を吐くのが聞こえてくる。
「…折角ディナーも用意したのに…これじゃあ、君が欲しくて堪らなくなってしまう」
切なげに見つめながら、私の唇にキスをしてくれる彼に、うっとりと目を細めて私からもキスを返す。
「…そう期待して私はあなたの部屋に来たのに…?」
スリッと彼の胸板に擦り寄り、甘えるような声で彼に伝えるとゴキュッと盛大に喉が鳴る音が聞こえてきた。
思わず何かあったのではと、視線を合わせると乱暴に唇を重ねられた。
「んぶッ…んんッ…」
紳士的な落ち着いた態度が嘘のように、荒々しいキスに、目を細めて私からも深いキスをする。
彼の背中に回した腕に力を込めて、はふっと息を吐きながら、少し開いた隙間から舌を差し込まれた。
火傷しそうな程熱い舌先が、私の舌と絡んでは吸い上げられる。
時折甘く噛んでみたりされ、ジワジワと迫り来る快感の波にジュンと下腹部に熱が集中する。
薄らと目を開けてキスに酔いしれていると、トントンと尾てい骨を指でなぞられた。
その合図は私と彼とだけが分かるもので、ねっとりと引き離された唇が何かを食べたかのように血に濡れているように見えた。
切れ長の目で私を見つめて来る彼の視線は、まるで獲物を狙う獣のように見える。
これから自分はこの人に食べられてしまう。
余す所なく、貪るようにぢゅるぢゅると。
想像しただけなのに、膣内からショーツに滲み出す愛液の感触に、私達だけが分かる合図の通りにドアに手を付ける。
「は…ッ…はず、かしい…」
「凄く可愛いよ。ほら、早く君の可愛い所を見せておくれ」
彼が笑みを浮かべるのが想像できてしまい、ゾクゾクとした快感が背筋を走っていく。
もっと彼に褒めて貰いたい。
もっと彼に見てもらいたい。
熱い息を吐き、おずおずワンピースの裾を持ち、腰までたくし上げた。
視線を落とし、恥ずかしさに唇を噛み締めながら腰を突き出して、すりっとショーツをなぞり小さく息を吐いた。
既にそこはトロトロと愛液をショーツに滲ませており、太ももを伝い落ちていた。
まるで洪水のようにジュワッとショーツに滲むのもお構い無しに、横にずらしてすっかり濡れそぼった膣を彼に見せ付けた。
「はや、く…あなたを…ちょうだい…ッ」
グチュグチュと我慢できずに、膣の割れ目に指をあてがい、既にぐっしょりと濡れる膣をクパッと広げた。
少し視線を下に向けると、床にトロトロとした愛液が滴り落ちていくのが見えた。
もう充分濡れてる膣内は、今か今かとヒクヒク震え出す。
「こんなにいやらしい子になって…とてもたまらないな。これだけ充分に濡れているなら…もう良いよね…?」
ゴソゴソと背後から何かが聞こえてすぐに、がっしりと爪が食い込む程、腰を強く掴まれ、ゴリュッと硬い何かが濡れそぼる膣に押し当てられた。
ぐっしょりと濡れる膣に太くて逞しい陰茎が、グ二ッと肉を割り開いて挿入されていく。
肉壁を押し上げながら、奥を目指して突き上げられる度に、んんと鼻を抜けていく甘い声。
自分の声とは思えない程、甘ったるい声が鼻から抜けていき、ドアに強く爪を立ててしまう。
久しぶりの大好きな人のモノが、自分の中を埋め尽くしてくれる感覚がたまらない。
「んひッ、あぁッぁ…ッも、っと…きてぇ、ッ…も、っと…ほしぃッ、からぁッ、んんぁッう!?」
ゴリュッと下腹部から聞いたことのない音が体内から響いた。
その時子宮を突き上げられたのだと気付いた。
いつもなら生でしてくれるはずが、今日はどうやらゴムを付けているのか、グ二ッとした感触のようなモノが子宮口に吸い付く。
腰を打ち付けられる度に、粘着質な音が体内から聞こえてきて、それが徐々に大きくなっていく。
「は、ッ…ぁ…可愛い…君に会いたかった…この時を…まってたんだ…ッ」
根元まで深々と挿入された陰茎が子宮口を突き上げる度に、彼の腰がぶるぶると震えて、脈動するように陰茎もまたビクンと震えていた。
その感触がたまらなく好きで、自分も腰を捩り更に深く彼を受け入れる為に、腰を突き出してゆったりと揺らめかせる。
この時を待っていた。
期待に胸が膨らんで苦しささえ感じる。
もっと彼を感じたい。
もっと彼と一緒にいたい。
グリグリと回すように腰を揺らすと流石の彼も、呻き声を上げて、腰を掴む力が強くなった。
「ホント…イタズラな子だな…ッそんなに欲しいなら…イかせてあげる…」
グイッと腰を引き寄せられたのも束の間。
ふうと小さく息を吐いた瞬間、ゴリゴリと激しく子宮口を突き上げられて、背を丸めて堪えきれない喘ぎ声が漏れた。
「んああッ!!や、ああッ、それやだぁッ、んぁッ、うぅぅん!!」
子宮口を遠慮なしに突き上げられる度に、トプッと陰茎と膣の隙間からは止めどなく透明な愛液が床に滴り落ちていた。
その光景が何とも卑猥で、背筋を駆け抜けていく快楽に耐えられず、ビクンビクンと体を痙攣させて絶頂を迎える。
あ、あ、と漏れてしまう声を抑えることもできないまま、物足りないと言わんばかりに陰茎を強く締め付けた。
う、と背後から聞こえた唸り声と共にドクンと大きく陰茎が脈打つ。
「も…ごめん…だめだ…ッ」
申し訳なさそうに、ビクンビクンと震えた彼の腰と共に大きく脈打った陰茎。
張り詰めていた呼吸を吐き出す彼に、中で達したのだと気付く。
クルーザーの中だったこともあってか、今日は中には出してくれていなかった。
軽く数回腰を打ち付けて、私の腰を優しく撫でてから、ずるんっと力の抜けた陰茎が引き抜かれた。
トロトロと愛液が滴り落ちて、床には小さな水たまりができていた。
その光景が恥ずかしくて、思わず目を背ける。
引き抜かれた陰茎は愛液に塗れ、ゴムの先端にはたっぷりと精液が溜まっているのが見えた。
その光景にキュンッと甘く疼いた子宮に、もう一度扉に手を付いて、腰をゆったりと前後に振ってみる。
「おね、が…たりな…いの…ッ、は、ぁッ…もっと…ッ、欲しいの…ッ」
浅ましく求める私を見て、彼の陰茎が徐々にそそり立っていき、すっかり上を向いた。
ゴムを外し、舌なめずりをしながら私の腰を一撫でする。
「こんなに求められたら…食べない方が失礼だよね」
ねっとりとした視線で私を見つめて、舌なめずりをした彼に胸がキュンと跳ね上がる。
彼に見えるように片手で膣内を広げて、ゆっくりと見せつけるように舌なめずりをして「来て」と囁くのだった。
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