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あの時恋をしていた人
「君が新任としてここに来るとは思わなかったよ」
そう言って、かつての担任は嬉しそうに変わらない眩しい笑顔を見せてくれた。
私の憧れだった先生が数年の時を経て、少し老けたように思えた。
当時の私は先生のことが大好きで堪らなくて、だけどこの胸の内を明かすことなんて絶対にしたくなかった。
それからは先生への好意を消して、先生に憧れる生徒の一人として接したのだ。
その後、大好きな先生と一緒に教師をしたいと望むようになったのだ。
グラスを傾けながら、感慨深そうに私を見つめる先生にこちらも笑みが零れてしまう。
成人してから、まさかこんなお酒を飲み交わすまでの関係になるなんて。
彼のことをチラチラと見つめながら、グラスの縁を指でなぞりながら小さく呟いた。
「先生は私の憧れでしたし…先生がいてくれたから、今教師として生徒の前に立てているんです…先生には本当に感謝しています」
「はは、そんなこと言われちゃこっちも恥ずかしくなるな。そんな憧れを持ってくれていたなんて初めて聞いたよ」
「あの時の私は、内気で人と話すのも苦手でしたから」
頼れる親友なんていない私はいつも一人だった。
けれど彼がいつも一人ぼっちだった私に声を掛けてくれて、明るい笑顔を向けてくれたのだ。
内気で声も小さいと馬鹿にする人がいれば、ガツンと厳しく叱ってくれた。
誰にでも平等で、優しい彼のことを好きにならないはずがなかった。
毎日学校に通う度に、先生が校門の前に立つ時間を見計らって登校していたのだ。
それからまさかこんな形で先生と話すことになるだなんて。
あの時と変わらない彼を見ると、嬉しさのあまり頬が緩んでしまう。
空になったグラスにビールを注ぎながら彼は小さく息を吐いて、ビールで溢れそうなグラスを揺らして見せた。
「お前は内気だったからな…だけど誰よりも優しかっただろ?教師陣からの評判は一番高かったぞ?」
「そんな話、初めて聞きましたよ。在学している時は一度も聞いたことないのに」
昔を懐かしむように話す私達は、いつしかお酒を飲むスピードも上がり、彼と話を終えた頃にはお互いに足がもつれそうな程、酔っ払った状態だった。
重たい足取りのまま、呑み代を彼に奢って貰い、家に帰宅しようとする。
しかし足がもつれて上手く歩くことができず、家が近いからと彼の家に向かうことになった。
彼に支えて貰いながら、歩いていた所までは覚えている。
しかし、ふと眠ってしまっていたのか、気づけば彼の家に辿り着いており、ベッドへと寝かされていた。
その時、ふとベッドの傍に家族の写真が飾られていることに気付く。
お酒の回った頭の中で、ぼんやりと写真を手に取って眺めて見ていると、リビングの奥から彼が姿を見せた。
「… 娘がもう3歳になるんだよ」
「結婚したんですね、あの頃はまだ…独身だって自慢げに言っていたのに」
「はは、俺ももう若くないしね」
困った顔でそう言ってくる彼に、どことなく昔の名残が見えたような気がした。
彼は頭を掻きながら小さくため息を吐いて、私の手から家族写真を手に取る。
小さい娘の写った所を愛おしげに撫でて、顔を俯かせた。
「妻とは…もう離婚するんだよ。俺が転勤ばかりなのが嫌なんだってさ。娘ともこれからは会えなくなるし…実質独身に戻るんだ」
笑えるだろうと力なく笑う彼の表情を見て、昔の陽気な笑顔を見せてくれたあの人とは別人のように思えた。
昔の感情がふと蘇るように、体を起こして彼の手を掴み引き寄せて、唇にキスをした。
大きく目を見開きながらも、抵抗することなく私のキスを受け入れてくれる。
お互いにお酒を飲んでいたせいか唇は熱く火照り、彼からは仄かにウイスキーの香りが漂ってきた。
角度を変えながら何度も軽いキスをして、ゆっくりと唇が離れる。
「…私があなたの寂しさを埋めたら駄目ですか」
ぼんやりとする意識の中で、自分が何を口走ってしまったのかは分からなかった。
けれどお互いの唇が重なるのが気持ち良くて、もう一度、もう一度と重ねる回数が増えていく。
彼の意志を尋ねる前に、彼の唇に何度も食らい付いて、口端からこじ開けるように彼の唇をトントンと舌先で啄く。
「ん、はッぁ…お前が…俺の寂しさを埋めてくれるってのか…?お前はまだ若い。それに何も俺じゃなくても…」
逸らされた顔を引き寄せるように首に腕を回して、ねっとりと彼の唇を甘く噛んでから舌を這わせた。
火傷しそうな程熱い唇が、私の行動を理解するように少し開いたのを見計らい、ゆっくりと舌を捩じ込んでいく。
時折、苦い煙草の味が咥内から漂ってくる。
それさえも彼の全てのように思えて、ゾクゾクとした快感が体に電気のように走っていく。
彼とキスをしているということが堪らなくて、咥内を堪能するように、喉の奥に潜んでいる舌を絡め取る。
はっきりと舌に伝わるウイスキーの甘い味を確かめるように、ぢゅるるっと強めに吸い上げた。
「んんッ、ん、ぁ、んんッ、うぅッ…」
鼻から抜けていく自分の声とは思えない甘い声に、目をキュッと閉じて彼の咥内を楽しんだ時。
今度は彼が私の舌を吸い上げてきた。
ぢゅるっと軽く吸い上げたり、根元から先端に掛けて扱くように前後に動かしたりされる。
舌裏までも少し力を入れて、ねっとりと舐められてしまえば、徐々に体が快感を感じ始める。
彼の首に回した腕にも力がこもり、頭を抱き締めるように必死に縋り付いた。
夢にまで見た彼とのキスが嬉しくて、もっと堪能したいとキスを強請るように、何度もキスを求める。
「んぶッ、ぅ、んぅッ…は、ふぅ、ッ、ん…」
お互いの唾液で濡れる唇がやっと離れた頃には、既に肩で息をする程に上がっていた。
首筋や頬に軽いキスをしながら、彼が甘く耳元で囁く。
「はッ…後悔しないんだな…?いいのか、本当に…」
まだ戻れると言いたげな言葉に、彼の頬にキスをする。それから、唾液で濡れる唇に、軽いキスをしてうっとりと見つめる。
「ん、はッ、ぁ…こし、上げて…」
彼の言う通りに腰を軽く浮かせると、スーツスカートをスルリと捲り上げられて、ショーツをゆっくりと下ろされる。
その時にふと彼の方から、少し嬉しそうに笑う声が聞こえてきた。
「こんなに濡らして…キスだけで感じた…?」
剥ぎ取られたショーツにはべっとりと愛液が染み込み、トロリと布を滑り落ちていくのが見える。
そこまで濡らしていたなんて。
湧き上がる羞恥心と、彼に全てを見られた恥ずかしさで彼の首に顔を埋めた。
「だ、だってッ…あなたがほ、しくてッ…たまら、ないんです…ッ…」
強請るように彼に向けて、腰を浮かせて彼の足に膣を擦り付けると、ヌチャッと粘着質な音が忽ち響く。
彼を求めるように、足に濡れる膣を押し付けて前後に動くと、頭上から「こら」と困ったような声が聞こえてくる。
「自分だけ気持ち良いことするなんて、ずるいじゃないか」
ニヤリと笑みを見せた彼が、まるでイタズラを思い付いたような子供に見えて、笑みが零れてしまう。
彼の体が私の足の間に割り込まれ、ヌルヌルと塗り込むように彼の大きな手のひらが膣全体を撫で回す。
体に響くいやらしい水音と、敏感な秘豆を手のひらで押し潰される感触に、嫌でも腰がビクビクと震えてしまう。
弄ぶように手のひらで秘豆と膣をこねくり回され、迫り上がってくる快楽に腰を震わせて絶頂を迎えた。
はあ、と長く熱い息を吐き出しながらぼんやりと彼の方を見つめる。
顔を赤らめながら小さく息を吐いてズボンを下ろしているのが見える。
「は、ッ、悪い…オジサンがこんな…みっともなく欲情してさ…」
弱々しい彼の言葉を否定するように、首を横に振って、軽く彼の唇にキスをした。
目を大きく見開いて、数回瞬きをて私を見つめる彼が可愛く見えた。
「私だって、先生を早く中に欲しくて…今まで我慢してたんですから…ッ、そんなこと言わないで…早く…」
急かすようにもう一度彼の唇にキスをすると、困ったと言わんばかりに、彼は大きなため息を吐いて顔を俯かせた。
そして熱に浮かされた視線で、私の足を持ち上げて左右に開いた。
止めどなく溢れてくる愛液が、臀部を伝い落ちて、シーツをぐっしょりと濡らしていく。
「悪い…も…我慢できないんだ…」
張り詰めた息を吐き出すように、呼吸をしながら既に臨戦態勢の陰茎をズボンの中から取り出された。
そそり立った陰茎は天高く上を向き、ビクビクと震える度に、先端からは粘つく先走りが陰茎を伝い落ちて、彼の太ももを濡らしていく。
ゴクッと喉を鳴らして、その絶景に魅入っていると、根元から先端に掛けて、彼がゆっくりと上下に扱き始めた。
少しだけ皮を被った陰茎を数回扱くと、ニュグッとカリ首が姿を見せた。
「…そこまで女に言われたら男が廃るよな。なら一緒に気持ち良くなろうか…」
頬にキスをして、優しい声で囁かれた言葉に、締め付けるような甘い疼きが下腹部に駆け抜けていく。
膣の入口に押し当てられた陰茎が、肉ひだを割り開きながら挿入され、浅い所を重点的に責められた。
「ひぅ、ッんん、あ、ぁッ!そこ、すきぃッ、も、すこし、おくぅッ…!」
「ん…ああ、奥な。分かった分かった。素直な子は先生好きだぞ」
子供扱いをするような態度を取られているのに、好きと言われてしまえば、強く膣内を締め付けてしまった。
激しく膣内を突き上げられる度に、腰が痙攣して、縋るように彼に強く抱き着いた。
何度も激しく中を突き上げられて、甘ったるい声を上げてしまう。
膝裏を掴まれて、マングリ返しのように顔の横に足が届き、ググッと更に深く挿入してこようとしてくる陰茎に、背筋に快感が走っていく。
「や、ぁッ、あぁッ!!そぉ、こッ、だめだめぇッ!!ふ、かぃぃッ、!」
背を仰け反らせて、涙をポロポロと流す私に更に腰を突き進めて、グニュッと最奥にある子宮口に届いた。
その途端に体に強い衝撃が走り、ひぐっと情けない声を上げて絶頂を迎えた。
バチュバチュといやらしい水音が更に大きくなり、ビクンと質量の増した陰茎が凶悪にも激しく突き上げてくる。
荒い息を吐き出し、腰を上げてゴリゴリと子宮口を突き上げてくる陰茎。
「も…いきそ…出すからな…ッ、一番…ッおく…」
子宮口をゴンゴンと突き上げられて、ただ甘い声を上げて喘ぐしか出来ない。
ビクンビクンと脈打つ陰茎が、子宮口を強い衝撃と共に突き上げた瞬間。
びゅるるっと子宮目掛けて吐き出される感覚に、大きく身震いをして唇を噛み締めた。
じんわりと下腹部が温かくなり、嬉しさが込み上がる。
お互いの荒い息だけが室内に響き、全て吐き出された精液が膣内を満たした所で引き抜かれた。
ドプッと先端から白濁とした液体をまとわせた陰茎に、コクッと息を飲んだ。
今まで私の中に入っていたモノを見て、急に顔が熱くなる。
私をジッと見つめながら、足をゆっくりと下ろして笑みを浮かべた。
「酔いも覚めた所だし…タクシーで送ることもできるが、それともまだ…続き、するか?」
選択肢を出した所で答えなど決まっているのに、彼は意地悪そうな笑みを浮かべた。
ゆっくりと膣に指を伸ばして、トロトロと精液の溢れる割れ目を見せるように広げて見せる。
そして彼に向かって笑みを見せて「早く」と強請るように、甘く囁くのだった。
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