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彼だけに見せる特別な顔
「ほら、頑張って。そんなに強く睨んだってまだ駄目だよ」
肘をついて、ただこちらを嬉しそうに見つめてくる彼に、鋭い視線を向ける。
飄々とした態度で、優雅にワインを片手に私を眺めてくる彼を、強く唇を噛み締めて睨みつける。
「ね、ぇッ、んあぁッ…謝って、るでしょ…んひゃッ、ぅッ…」
「僕いつも言ってるでしょ。仕事より僕を優先してって。それなのに、君はいつも仕事ばかりだ。それなら少しの刺激的な夜も必要だと思ったんだよ」
目を細めて笑っているが、その笑みにはいつもの優しさなど微塵も感じられなかった。
悪かったとは思っている。
約束をすっぽかしたから彼が怒っているのではないことも。
自分を最優先してくれないと彼が怒ることも、ずっと前から知っている。
けれど今回はどうしても外せない先方からの受注が急遽決まってしまったのだ。
会社として損害を出す前に、取引相手を失望させまいと急な受注を受け入れた。
それが昨日の約束をドタキャンしてしまった理由だ。
何度も彼には説明したし、理解もしてくれたように思えた。
けれどそれは大いなる私の勘違いだったらしい。
ホテルに入ってすぐに、乱暴に部屋に押し込まれて、服を一気に脱がされたのだ。
いつもならシャワーも浴びせてくれて、擬似恋人のような甘い雰囲気を堪能するはずなのに。
今回は、どうやら相当怒っているようだ。
ベッドへと乱暴に何も身につけていない状態で押し倒されたかと思えば、大きなディルドを私に手渡してきた。
なんだこれは、と彼に問い掛けるも、応えてくれずにただ鋭い目で、それを使って自慰をしろと言っているように思えたのだ。
そんな卑猥な道具など人生の中で一度も使ったことはなかったし、生で見るのも初めてだった。
「ねえ、んぁッ、こ、れぇッ、やだぁッ…たりな、いのぉッ…」
「駄目。そんな甘えた声で言っても今日ばかりは駄目だよ。折角、昨日楽しみにしてたのに…ほら、早く僕に見えるように続けて」
いつもなら我慢ができないと求めれば、すぐにでも飛びついてくるはずなのに。
どうやら今日は本気のようだ。
何を言っても靡いてくれない。
唇を噛み締めながら、観念して彼に見えるようにM字に足を開いて、トロトロと愛液を垂れ流す膣を見せる。
そこに指を伸ばして、ずっぽりと奥まで届いている極太のディルドを握る。
手で握っても太すぎて指が回らず、握るのも両手を使わなくてはいけない。
それ程までに凶悪で禍々しい物が、今自分の中に入っている事実に驚いてしまう。
ゆっくりとじゅぷじゅぷとディルドを前後に動かすと、狭い膣内を圧迫していく。
「ひ、ぅぅッ、!や、だぁッ、あなたのが、良いッ…ぃッ、んぁッ!」
ゴリゴリと肉壁を押し上げながら、中を蠢くディルドに物足りなさを感じてしまう。
熱は自分の体内の熱を纏っているが、動きがぎこちなく、良い所を掠めてもすぐに離れてしまう。
太すぎて中々良い所に当たってくれないもどかしさ。
いつもなら甘いキスと共に、ゴリゴリと一番奥を突き上げてくれるのに、ガクガクと力の入らない足を必死に広げながら動かすことしかできない。
太すぎて動かしにくいこともあってか、速度も鈍くて、上手く前後に動かすことができなかった。
ばちゅばちゅと睾丸が臀部に当たる感覚もなければ、お互いの熱に浮かれながら、熱い肉体を密着させる心地良さもない。
寂しくて堪らず、彼の方を見つめた。
「ね、ぇッ、おねが…ッ…」
「駄目だよ。そんな目で見ても。けれど君が一回でもイけたら手を貸してあげるよ。どうだい、できるよね?」
穏やかに笑みを浮かべて、ワインを飲み干す彼に思わず喉が鳴る。
その言葉に感化され、ギュッと強く目を閉じて中に埋まるディルドを入口まで引き抜き、 一気に奥まで押し込んでみる。
しかし勢いが足りないのか、それとも力が足りないのか。
弱々しく深い所まで押し込んだはずのディルドは、こちゅっと子宮を押し上げる程度で、上手く突き上げることができなかった。
切なげに膣内が疼くのに、何度動かして見ても中々一番奥へは届かない。
もどかしい快感に、背を仰け反らして何度も奥まで押し込んでみるも、肉壁を押し開き、感じられるのはニュググッと突き進んでくる弱い快感のみ。
とうとう堪えきれずにポロポロと涙を流して、彼を懇願するように見つめて首を横に振り乱した。
「おねがッ、も、ッ、むりぃッ、むりなのぉッ、たり、なッ、たりな、ッ、ぃぃッ、ひ、ぅッ」
「うーん…足りないって言ってもねえ…でも一回はイってって言ったでしょ?」
一向に受け入れてくれない彼に、涙を流して首を横に振り乱す。
もどかしい快感だけが体を駆け抜けていって、もう我慢ができなかった。
イけそうでイケない甘い疼きが、下腹部にきゅんきゅんと走って、ダラダラと愛液がディルドと肉壁の隙間から溢れてくる。
ひぐ、と嗚咽を漏らしながら彼に懇願すると、頭を掻きながら、何かを思い付くように傍に近寄ってきて、ディルドを掴む私の手に自分の手を重ねた。
「なら、こうしようか。添えるだけね。僕の手は使ってはいけないし、求めてはいけない。だから僕を想像して。頭の中でいつも僕がどうしてるか思い出して」
艶やかな低い声で、私の頭の中を支配するように囁かれ、ジワッとその声だけで中から愛液が溢れてきた。
大きな手が私の手を包み込んでくれる。
早くこれで中をグジュグジュに弄って欲しい。
そう強く望んでも彼の手は一切動くことはない。
ただそこに重ねられただけで、私が動かすのを待っているのみ。
想像してと言われたことをゆっくりと思い出しながら、荒い息を吐いて目を強く閉じる。
脳裏にいつも彼がどうやって、何をするのか、どう動かすのかを鮮明に思い出しながら、ディルドを前後にゆっくりと動かした。
滑りは良いものの、やはり中々上手く動かすことができない。
ひぐ、と嗚咽を漏らしつつも、彼がいつも私にしてくれることを思い出しながら、ゆっくりとディルドを奥へ奥へと押し込んだ。
「ん、良くできたね…じゃあ、俺がいつもどうしてるか思い出してごらん」
優しい声と共に、重ねられた手に少し力がこもり、スリスリと手の甲を撫でられる。
そんな些細なことさえも嬉しくて、いつも彼がどうしているのかもう一度想像した。
いつもは浅い所から深い所までをじっくりと時間を掛けて慣らしていき、徐々にコリコリとする敏感な箇所を抉ってきていたはず。
ふうふう、と小さく息を吐いて、ディルドを奥から時間を掛けて、中と馴染むように引き抜き、張り出たカリ首を入口の所に引っ掛ける。
「ひ、ぅッ、ひ、ぃッ、こわ、いぃッ、」
「こわくないから。ほら、いつものようにやってごらん」
彼の優しい声に導かれるように、グポグポと膣の入口に引っ掛ける。
抜け切る寸での所で、ふっくらとしている箇所目掛けてディルドを少し上向きに持ち替えて、グンッと強く押し上げた。
「んほォッ、ぉぉぉッ!!?」
敏感な箇所を押し上げたディルドの強い衝撃に、体を仰け反らしてビクビクと痙攣させて、ブビュッと汚い音と共に、潮が噴き上がる。
床やシーツにまで派手に飛び散った潮は、ガクガクと震える腰と連動するように飛び散っていく。
ブビュ、プジュッと汚い音を立てながら、噴き上がる潮が止めどなく溢れ出て、空中に曲線を描いて辺り一面を汚していく。
はひはひ、と呼吸もままならないまま、彼としている時のことを思い出しながら、無意識に手だけはグポグポと敏感な膨らみを突き上げ続ける。
「んうぇッ、あぁぁぁ!!そ、れぇ、だめだめぇッ、ぇふッ、んあぁッ!!こわ、ぃッ、きも、ちよすぎて、こわぃ、のォッ!!」
強過ぎる快感が体を駆け抜けて、どこもかしこも敏感に反応してしまう。
ブビュビュッと汚い音と共に噴き上がる潮に、何度も仰け反って首を横に振り乱す。
無理無理と、彼に懇願するも彼は黙ったままで、何も言ってはくれない。
反応のない彼に不安を感じ、きゅうっと中が強く締め付けられる。
その瞬間、太いディルドが敏感な箇所を強く押し上げてきた。
「あひぃぃ、いぃ!!?」
耐えきれず体を魚のようにビクビクと跳ねさせて、身悶えながら絶頂を迎えた。
ヒクヒクと痙攣する中は、しっかりとディルドを締め付けるが、いつものように脈打つ感触もなければ、自ら動いてくれることもない。
切なくて、虚しい快感に隣に座る彼に体を預けて、スリっと頭を胸板に擦り付けた。
「おね、がッ…んぁ、ぁ…も…いれッ…」
最後まで言い切る前に、ガバッと体をベッドへと沈められて、その反動で深く突き刺さったディルドに体を仰け反らせて達した。
強い快感が体を駆け抜けて、何をしても絶頂を迎える後押しとなってしまう。
ガチャガチャと聞こえてきた金属音。
その瞬間、彼は私の足をグンッと持ち上げて、左右に大きく開脚した。
彼が腰を上げた時、ブリュリュッと一気に引き抜かれたディルドに、声を上げる間もなく絶頂を迎える。
「あ、ぁッぁぁ!!」
「もう本当に人を煽るの上手いよね。でも約束は約束だしね…お望みのものを入れてあげるよッ!」
上から突き刺すように陰茎が中に深々と挿入された。
肉壁を押し開きながら、ググッとすっかり降りてきている子宮口に先端を吸い付かせてちゅぱちゅぱ、と何度も強く突き上げてくる。
「あ、ぁッ、ぁあ!!だめ、ぇぇッ!や、らぁッ、や、なのぉッ、おほッ、ぉッ、ぉ!!」
いつもよりも速度も速く、ゴリゴリと遠慮なしに深く突き上げられた。
肉壁を押し上げて、敏感な箇所なんて目もくれずに、子宮口と尿道をキスさせる彼の突き上げに耐えられずに絶頂を迎える。
ブピュッと勢いよく噴き上がる潮は徐々に勢いをなくし、膣内がただ痙攣することしかできなくなった。
出す物もなくなり、ヒクヒクと中を強く締め付ける膣内に、彼も嬉しそうに笑みを見せる。
ゴリゴリと突き上げてくる陰茎にボロボロと涙が零れて、シーツを強く握り締めながら、連続で絶頂してしまった。
「も、もぉ、おほッ、ぉッ!、んあぁぁッ!!むりぃッ、きも、ちよくてぇッ!ばかに、なっちゃぅッ、ぅ!!」
「あ、ぁッ、!だす、よッ、なか…だし、てあげるからッ…!」
歯を食いしばり、中を突き上げる速度が上がり、無機物なディルドと違って、しっかりと中でビクビクと脈打つ陰茎に笑みが零れた。
求めていた感触に、うっとりとしながらゴリゴリと子宮口を押し上げてくる強い快感に抗うこともできずに達した。
彼もその後に続くように、顔を顰めた瞬間、ビュググッと勢いよく精液を中に吐き出し、数回腰を動かした。
全て出し切るように、ゴリゴリと陰茎を動かし、荒い呼吸を吐き出す彼はそれでも動きを止めてくれない。
「ぇ、ぅ…ぅ…?」
「まだ俺は一回しかイってないからね。まだまだ付き合ってよ?」
そう言って、ゆったりだった腰の動きが激しくなり、強い快感がまた再熱する。
また沸々と湧き上がってくる強い快感の波が嬉しくて、舌を突き出してもっと、と囁くのだった。
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