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不倫未経験からはじめる不倫小説講座
私たち夫婦には子どもはいないけど、今後の結婚生活によっては子どもの教育費やマイホームといったお金が必要になる可能性を考えて、夫と相談した。それで始めたスーパーのパートタイム勤務と家事が終わったあとの時間を、私は完全に持て余していた。
そんな時、家の掃除の際に棚の奥から学生時代に部活動で書いていた小説が出てきた。
「え、うわぁ、懐かしい……」
読み返すと恥ずかしい、表現が拙いなど様々な感想が湧き出てくる。
(これ、友達に配ったりしてたんだよなぁ……)
あまりの恥ずかしさに消えてなくなりたくなる。
なんでこんなものを配布したんだ! 過去の私! と叫びたくなった。
(……そういえば、私って小説書くの好きだったっけ)
自分の好きなものも見失うくらい忙しかったわけじゃない、ただちょっとだけ現実が忙しかっただけだ。
そんなことを夫に話したら、家の近くに小説教室があるから行ってみればいいんじゃないかという話になった。
小説教室、そういうのもあるのか! 行くだけの価値はあるだろうと思い、その場で予約をとった。
**
夫が言った通りに通ってみると、小説教室には学生さんが多くて私ひとりだけ浮いていないか不安になった。
そんな時に優しくしてくれた講師の先生は未婚の男性で、毎回的確な添削をしてくれる頼れる先生だ。
「今回の文だと登場人物の心境のブレが激しいですね」
「は、はい……」
「でも描写はとても良いです、このまま次の課題にいきましょうか」
「課題ですか?」
「ええ、とっても簡単な……『不倫』をテーマにした小説を書いてみましょう」
「……え?」
*
「……っていうことがあったの!今まで信頼してきた先生だけどさ、怪しくない!?」
ここは夫ではなく中学校からの友達のタエコにカフェで相談してみた。
「うわ、怪しいのわかるわぁ……」
「でもね、他の生徒の子にも同じようなテーマのやつ書かせたりするのかなって思っててさ、でも他の生徒には『ペット』をテーマにって言ってたの!おかしくない!?」
「げぇ、最悪じゃん……それで、どうしたの?」
*
やっぱりそんなテーマで書けないと思って講師の先生に「不倫なんてしたことがないから登場人物の心情なんてわからない」と言ったら「不倫体験させてやろうか」と言ってきた。
「体験なんて!そこまでして書かないといけないんですか!?」
「嫌ならここをやめたらいい、でも君は書きたいんだろう?」
書きたい、という気持ちは嘘じゃない。
ただそれだけのために夫を裏切ることをしたくないだけだ。
裏切りたくないが、書きたい欲求はある……これを書ききったら、きっと今まで以上にいい表現ができるはずだ。
……でも、そのために不倫しろと未婚の講師の先生に言われたくはない。
「……先生、このあと時間ありますか?」
「する気になったか」
年下のくせに偉そうな態度も一度気になったら鼻につく。
「ええ、シます」
こうなったらとことんまでやってやろうじゃないか。
*
「うわぁ、言ったねぇ!」
頼んだケーキセットが席に届いた。
私はAセットの季節のタルトとアイスティー、タエコはBセットのショートケーキにホットコーヒーだ。
「そう、言ってやったんだよ」
「それで?そのあとどうしたの?」
「そのあとはね……」
届いたタルトにフォークを突き立てて続きを話す。
*
ホテル街にやってきた私と講師の先生は、そのまま安いラブホテルに入って先に講師の先生がシャワー浴びに行ったんだけど、私はそこで講師の先生を浴室で拘束してこう言った。
「抱く用意をしてないで抱かれる用意をしなさいよ」
……私には女性器の他に男性器が付いている、だから夫のように講師の先生を抱いてしまえばいいと考えた。
「は?」
「女だから抱けるって考えてました?……残念ですけど、私は両方付いてて男性器優位ですんで」
先生は黙って尻の穴を洗ってください。
そう伝えた瞬間、講師の先生の顔は青白くなっていて、なにかと思えば「抱かれる覚悟はしてなかった」と言ってきた。
あんなセクハラまがいなお題の小説を書かせようとして、不倫相手になろうとして……そう簡単に抱かせると思っていたのか、どれだけ自分に甘くて自信過剰なんだ。
しかたないので、拘束したままいざという時に用意していた浣腸を使う。
「ヤダ、や、だぁっ……!!」
「不倫、するんでしょう?セクハラするなら強姦される覚悟くらいしておかないといけませんよ?」
そう言って無理やり腸内洗浄させて、乱暴にベッドに寝かせる。
怯えきった様子の講師の先生にパンティを脱いで出した男性器を見せつける、顔を青くしたまま謝ってくる講師の先生に安心させるように、でもやろうとした行為を咎めるように口を開いたら今度はぽろぽろと涙を流し始めた。
「泣けば許されるとでも?」
泣けばいいという幼稚さがにじみ出てて腹が立った。
苛立ちをぶつけるように勃たせたモノにローションをかけて、講師の先生の肛門にくっつける。
「ひ、やだやだっ!や、めぇっ……!!」
「はーい、これは不倫の話を書くための行為なので我慢してくださいね~……」
ぐじゅっと音を立てて押し込んだ。
きつい尻穴は私の肉棒を痛いくらいの力加減でぎちぎちと締め付けてくる。
いいキツさだ、私好みに育てられそうな具合の穴に満足感を覚える。
「あ、ぎぃっ……い、いたぁっ……!!」
「痛い?痛くないでしょう?……あなたは淫乱マゾメスなんだから」
夫にも使った手法だ、自身のことを「淫乱マゾメス」だと思い込ませて多少の痛みに鈍感にさせる。
「や、おれっ、まぞでも、めすでもっ、ないぃっ……!!」
必死になって抵抗する男を屈服させるのは夫のとき以来か、そう思えば悪くないんじゃないかと思えた。
そう考えていた時に講師の先生のスマートフォンから着信音が聞こえてくる。
「出てください」
「ぇ、あ……」
戸惑う講師の先生からスマートフォンを奪い取って画面で相手の名前を確認する。
「ええと……『マユミ』、彼女さんですかね?早く出てください」
「あ……も、もしもし……」
従順になってきた講師の先生の様子を伺いつつ、すかさず電話のスピーカー機能をつける。
これで相手の声が聞こえる……さて、「マユミ」とはどんな人物なんだろうか。
『あ!やっと出たぁ!』
聞こえてきたのは元気そうな若い女性の声だ。
「ごめ、ん……」
『なぁに?ユキト元気ないじゃん、言ってたバイト先のおばさんハズレだったのぉ?』
「は、ずれじゃ、なぁっ……!」
「……私のこと、『おばさん』って呼んでたんですね」
背後からがつがつと腰を打ち付けながら小声でそう聞く、質問が少しいじわるだったのか、肉筒をぎゅうぎゅう締めながら涙を浮かべた目で見つめられる。
『?ユキトどうしたの?なんか変だよ?』
「な、ん、でもないっ!だいじょ、ぶ、だからぁっ!!」
「……『今ラブホでおばさんのちんぽをケツで咥えてアヘってます』なんて、言えませんもんね……ユ、キ、ト、さ、ん?」
とんと赤い受話器のマークを押して、電話を切った講師の先生は私の方を見ると抱きついてきて、甘えたような声で「もっと」と囁いてきた。
「『もっと』?」
「や、ァあっ……ぬかな、でぇっ……!」
「おばさんに甘えてないで、彼女さんのところに行ったらどうですか?」
「やだぁっ、ごめん、なさいっ!ぬ、ぬかな、いぃっ!っあぁっ!!」
抜かないでと懇願してくるからぎりぎりまで引き抜いて一気に最奥まで押し込んでやった。
すると拒絶するように引きつっていたくせに抜くとなると必死に媚び始めていた肉筒は歓喜に震えて講師の先生の表情も蕩ける。
そのまま快楽に耽るように何度も中出ししてやったら講師の先生は夫よりあっけなく私に落ちてきた。
しばらくすると、今度は私のスマートフォンから着信音が流れた……この音は夫だ。
「はい、もしもし」
「ふ、ぁ、あぁあっ……!?」
電話に出たタイミングで一気に性感帯を刺激するように腰を揺らして嬌声が電話越しの夫に届くようにした。
『あー、ごめん……お取り込み中だった?』
察した夫は電話を切ろうかと提案してきたが、そこは大丈夫だと言って通話内容を講師の先生に聞かせる。
「ううん、大丈夫よ……なにかあった?」
「っ……ぅ……!」
もちろん腰は動かしながら、しっかりと腰を振って性感帯への刺激は忘れない。
『いや、卵買い忘れちゃったからさ、帰りに買ってきてくれない?』
「ぁ、っく、ぅ……!」
「わかった、卵ね……他に必要なものある?」
「ふぁ、ぁぅう……」
『特にないよ、ありがとう』
なんでもない夫婦の日常会話を聞かせてから通話を切って講師の先生の顔を見ると顔を真っ赤にして私を睨みつけてきた。
「なん、で……あんな、ことっ……!」
「刺激的でいいでしょう?」
こんなこと、楽しまないと損だ。
「は、おぉ……!!」
「先生のおかげで、いい話が書けそうです」
にっこり微笑んで、初物できつきつな肛門に女子ザーメンをぶちまけた。
*
「だから今日ペット連れてきてたんだ」
「うん、運命的な出会いしちゃったからさ……自慢でごめんね」
ほら、挨拶しなさい。
そう言ったらきちっとした衣服の講師の先生は「わん」とだけ言った。
「へぇ、夫さんにはなんて言ってるの?」
「『ペット』ってことにして毎晩三人で遊んでるよ、むしろこの子の彼女さんが可哀想かなぁ」
……そう、講師の先生は彼女の「マユミ」と別れていないのだ。
理由は簡単、講師の先生は「男」であるという感覚を忘れたくないらしい。
男性器の味を知った状態で、今更「男」に戻れるのかって話なんだけど……ペットの悩みを解決するのが飼い主の役目だろう。
「えぇ?彼女いて男根好きなのやばくない?」
「そう、ちょっとやばいかなぁって思っててさぁ……セックスはしばらく控えた方がいいかなぁ」
「……!!」
講師の先生は顔を真っ青にして首を振る。
そんなにセックスがしたいんだろうか、まったくかわいいペットだ。
「先生、それじゃああとで不倫小説講座の二回目を受けてもいいですか?」
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