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婚前不倫〜年下イケメンに溺れる〜
「まりこさんって美人ですよね〜、彼氏とかいるんですか?」
「いる、いる、もうすぐ寿退社らしいよ…」
そんなふうに噂が飛び交う、まりこの美貌は社内一。まさしく男性社員にとってのまりこは、高嶺の花。なので、ほとんどの男性社員はまりこに近寄れなかった。ただ1人をのぞいて…。
「まりこさん!これ届いています」
OLまりこが総務の年下イケメンから手渡されたカードを受け取る。封書の中には、映画のチケットが2枚入っていた。これをまりこは慣れた手つきで「お返しします」と突っぱねる。
実はこのイケメン君は、これまでにもあの手この手でアプローチしてきていたのだ。時には「付き合ってください!」と書かれたラブレターを渡されたこともある。
(またこれね…はいはい、ありがとねーっと。)
実はまりこには、既にステイタスな関係の恋人がいた。
(私、フリーでもないのに。)
変わり者のしんいち君は、このことを気にしている様子も見せていない。今日もまた、自分の方がさぞ良い男だ!と思っているかのように、アピール地獄を繰り返す…。
しかし、真面目なまりこは、彼氏がいるからと、しんいちからのアプローチを全く相手にしていなかった。
「第一、しんいち君は好みじゃないの…。年下のチャラ男との付き合いの何が楽しいの。」
これがまりこのいつもの言い分。その言い分は、毎回後輩である梨花ちゃんの耳に入っていた。
「先輩〜、一度くらいは彼とデートしてあげたらどうですか?あんなにラブレターを送ってくるのに、かわいそうですよ彼が…」
椅子に座りながら、まりこの席まで寄ってきて、横から口を挟む梨花。梨花は容姿淡麗、成績優秀なのに、わざわざダサい格好をしてOLとして働く。そんな、ちょっと変わっている女の子だった。伊達メガネの奥に見えるクリクリした愛らしい瞳をみせて、先輩であるまりこに忠告するもんだから…年齢詐称なんじゃないの?とまりこは内心思っていた。
「じゃあ、梨花ちゃんが彼とデートすればいいじゃない。二人とも美男美女って感じでお似合いよ。」
まりこは梨花に、あっさりと言い放つ。うーん、そうかも〜と、ウジウジ思い悩むようなところも女には必要なのに、まりこは竹を割ったような性格をしていた。
「まりこ先輩ときたら毎回こうだ!ほんっと頑固な性格~。」
まりこにこれ以上言ってもしかたないことを、梨花は後輩なりに悟っていた。だから、毎回のようにまりこに茶々を入れても、引き際を弁えてもいる。
「ねえねえ…梨花ちゃん!今夜いつものバーに二人だけで飲みに行かない?」
「うーん。そうですね…まりこ先輩のお誘いはお断りできませんからね〜。いいですよ。」
そんなやり取りも毎度のこと。本当に気の合う仲良しの先輩後輩だった。何よりも腰掛けOLとして勤務している二人は、定時での退社と共に、いつものバーへと飛び出してゆく。
「まりこ先輩!あれ!あれ!しんいち君。」
バーで梨花ちゃんの指差す方角を見ると、確かに真面目な表情のしんいち君が、二人の方へと近づいてくる。
「おっ先輩〜!!ここ座ってもいいかな?」
ソフトな物言いはイケメンの特権。しんいちは、二人の前に、ゆっくりと静かに腰をかけた。
「ちょっと、梨花ちゃん、今夜のこと彼に教えたんでしょう?」
「えー、そんなことしてませんよ。」
「じゃあ、なんで彼が今ここにいるのよ。」
「そんなこと、あたしにもわかりませんよ。」
二人の間で囁かさる会話が、しんいち君の耳にも入ったのか、彼は言った。
「ここよく飲みにくるんですよね。会社の近くだから。でも社内の人に会ったらちょっと気まずいですよね。」
身に覚えがない梨花は、この雰囲気にハラハラしてしまう。二人の関係を応援している立場の梨花は、関係が進展するようにと、二人にホールで踊るよう強く勧めた。
「先輩、ホールで踊ってきてください。」
「いやよ、梨花ちゃんが行けばいいじゃない。」
「あたしは運動オンチで踊れないんですよ〜。早く早く!どうせ照明が落ちれば見えませんよ。」
たしかに梨花の言う通りだ。梨花に押された二人は、渋々とホールの中心まで出た。バーの照度、音楽や雰囲気が二人を恋人のような気持ちにさせた。
「やっと手を繋げた。」
「ちょっとやめてよ。」
「…まりこさん、明日も会えないかな?」
イケメン君のアプローチはすごい熱量にも関わらず、まりこはここでも冷めていた。ちゃらい男には興味がない…。席に戻った二人に、梨花は話しかけた。
「先輩、さっきはホールでイケメン君と何を話していたのですか?」
「電話番号を聞かれただけよ、あとは明日の食事の約束。」
「ふーん。」
梨花は二人が進展するのではないか、と嬉しそうに疑っていた。
「先輩みたいなタイプって案外事実に弱いんですよね〜。アルコールの勢いで寝ちゃった〜。とか。既成事実を作ればその気になって、どんどんと恋愛にのめり込んじゃうタイプ〜!」
梨花はそんな風にまりこを分析していたのだ。
まりこは翌日の仕事終わり、しんいちと二人だけで食事に行った。仕事場でも彼の猛アピールが続いたので、これを機に、自分のことを諦めてくれたら…という気持ちを持って。
「……なんか今日はすごく眠たいの。なんでだろう。」
お酒が入ったまりこは、いつもの倍ほどの眠気に襲われる。気づけばまりこは、しんいちの体にべったりと寄りかかるようにして歩いていた。女慣れしているしんいちに、自然とエスコートされ、二人が向かった先は……ラブホテルだった。
ホテルにある一台のベットの上で、仰向けになったまりこは、目を閉じていた。すると突然、背中を雷が走り抜けるような快感が襲い、まりこは目を覚ます。なんと、しんいちが、スカートを捲りあげ、下から這うようにパンティを吸っていたのだ。内ももに手が触れると、流石に足をもじもじとさせ、まりこは声を上げた。
「あぁああんっ…」
嫌だと心の奥で思っていても、気持ちを言葉にできないほど快感は強く、女になってしまう…。しんいちの指が、秘部の布に触れている。トントンというように、ソフトにパンティの上を這う指の感覚。まだ間接的だから大丈夫…。そう思っていたのも束の間。
「あっ!んん~~っ」
まりこのタイミングを待つことなく、しんいちの指が秘部を弄る。
「そんな…だめ…」
(これ以上されたら、あたしどうなっちゃうの?)
まりこは、自分でもあまり弄らない部位を、若い男の指で触れられていることに抵抗があった。理性とは裏腹に、自然と本能は男を求めてしまう。
「はああああん…。気持ちい…」
粘膜の内側を、指でソーと撫でるしんいち。ゆっくりとしたスピードで撫でている。
「段々と濡れてきたね。感じる?」
「ええ…。はああああ…」
その気持ち良さは、言葉には表現できないほどの優しい感触だった。吐息として漏らしてしまうほどの心地よい快楽。クリトリスを刺激するよりも気持ちの良い性感帯だった。
「ここは?」
しんいちが触れた部位は、まさにクリトリス。まだいじられていないのに、かなり敏感になっているようだった。
「ああ、そこは触れないで!」
まりこは、しんいちが指で触れそうになっているクリトリスに、触れないようお願いした。まりこにとってのクリトリスは、気持ちの良い性感帯でもなかったから…。いつも自慰行為に及ぶ際には、クリトリス周辺の粘膜を撫でて濡らしていく…。クリトリスは元々、男根になり損ねた部位らしく、女であるまりこには、気持ちのいいものではなかったのだ。
クリトリスへの刺激が大して気持ちのいいものでもないので、女の体がいかにデリケートで、エッチな刺激が、直接的な快楽かが実感できた。
「ここはどう?」
「う…ん…」
粘膜の刺激による快楽は、自分のペースでいじるほどの気持ちよさはなく、戸惑ってしまうまりこ。
「あんまり?じゃあこれは?粘膜の位置を変えて見るからね。」
くちょ…くちょ、…卑猥な音が自分の秘部から聞こえてくる…。音を聞きながら、長く長く粘膜への愛撫を受ける…。全く濡れていなかった粘膜も、次第に溢れた愛液により滑りやすくなっていった。
「すごい、びしょびしょ。」
「うん…だって…すごく気持ちいいもん。」
「まりこさんの乳首も立ってる…はああ、もう我慢できないよ…」
ぬるぬるとした感触を、しんいち自身、指で味わっていた。
「う、ん…うはあ…」
呼吸で応えるまりこ…まりこは、脳の中が溶けていくような心地よさを感じていた。
「まりこさん?気持ちいいんだよね?目がとろーんとなって…こんなに感じてくれてるなんて…ほらこんなに、僕のものも。」
しんいちは自分の大きく硬いものを、まりこに触らせてみせたのだ。そして、まりこの反応をみる。
「僕のこれで、もっとぬるぬるにしてもいい?」
しんいちは、愛撫によってしっとりと濡れてしまった粘膜の間に、「自身の男根をあてがってみたいんだ…。」とせがんだ。まるで少年のようなお願いに、快楽の最中のまりこは、こくんと首で頷いた。
「いいわよ。でも難しいから騎乗位じゃないと無理ね。」
しんいちを仰向けに寝かせたまりこは、上から覆い被さるように、しんいちの上に乗り、自ら男根を手にして、先っぽを粘膜に充てる。手にしたしんいちの男根…。
「若いからこんなに硬いのかしら。」
心の声が、若いイケメンを求めていた。それはパートナーとは違う刺激だった。その硬さを手で感じた直後、まりこは女になってしまう。ああ、これが中に欲しい、いっぱいになったらどんな感じかしら?
「うまくいかないわ…」
まりこ自身が体の位置を調整させながら、粘膜を亀頭に近づけてゆく。
「あん!気持ちいい…」
ぬるりとした感触を、粘膜が感じた。しんいちの指の先と同じくらい気持ちがいい。
「ねえ!もう、これ以上は我慢できないわ…中まで欲しいの…。」
お尻を見せて、自ら誘導するような格好で待った。
「入れるよ?うっ、はああ…」
熱く蠢くものが、まりこの熱くなった膣内へと入る。
「あああああああぁぁん…」
「ああ、気持ち、まりこさんの中、最高だよ。」
クリ周辺を刺激され濡れたら、中でイきたい。そんなまりこの性癖を、完璧に演じてくれるしんいちは、挿入後のピストン運動も長かった。
「はあはあ…」
息が切れるようにしながら、二人はベットに横たわった。
「ここまで濡れていたら、動かしてもいいよね。」
2人はほぼ同時にイくことができた。まりこの腰から下は濡れ、まるで潮吹きのような有り様。しんいちは愛しそうに、まりこの足を広げ、顔を埋めて舌で愛撫している…。
「はああん。やだ気持ちいいわ…」
「まりこさん、イったばかりでピクピクしてるよ?」
「…うん。」
初めて知る舌による愛撫は、今まで最高だと思っていた指よりも快楽だった。
翌日からも、二人は仕事が終わると、食事やホテルを繰り返し楽しんだ。年下イケメンなんて、ちゃらくて付き合いきれない…。そんな本音はどこにいったのだろうか。まりこ自身も、そう思いながら、今日の仕事終わりもしんいちと甘い夜を過ごすのだ。
まりこはしばらくして、仕事を満了し会社を去ることになった。そして、ステイタスな関係だった彼と、結婚した。年下イケメンしんいちとの火遊びは、マリッジブルーだったのかしら…。今でも、夫よりも興奮して濡れてしまうかもしれない…。
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