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痴漢初体験
おっとりした性格の拓海(28)は、子供の頃から近所の子供から慕われる存在だった。しかし恋愛経験に関しては、年齢にしてはあまりない方で、周りが結婚していくのを指をくわえてみていた。そんな拓海に彼女がいたのは、5年も前の話になる。その彼女と別れてからは出会いもなく、家と会社の行き来という、寂しい生活を送っていたのだ。
いつもは車通勤の拓海。真夏のある日、車が故障してしまい、2週間の電車通勤をする事になる。車の場合、朝の通勤ラッシュで渋滞はするが、音楽を聴きながらエアコンの効いた快適な通勤である。なのに、電車通勤初日から、満員電車で窮屈であることにうんざりしていた拓海。さらに2日目の朝は、最寄り駅の踏み切り遮断機の故障でダイヤが大きく狂い、ホームは人が零れ落ちそうなくらい溢れていた。
プルルルルルル・・・
「間もなく1番ホームに8時ちょうど発の列車が30分遅れで出発致します。」
「続けてすぐ列車入りますので、慌てずお待ちください。」
(やっと電車だ…。やっぱり、会社に着いたら中古でいいから車を探そう)
ホームの最前列に居た拓海は、電車がホームに入って来た事で、ほっとした。しかし、ほっとしたのも束の間。電車の扉が開いた瞬間、背後から押し寄せる人混みに、拓海は飲み込まれるように車内へ押し込まれていった。
(うそっ!さっき扉が開いたと思ったら、もう反対の扉じゃん)
「ちょっと、すみません!!」
下から声がする。
「えっ!」
一気に反対の扉側まで押し込まれた拓海は気付かなかったが、下を向くと、お腹の下あたりに、赤いフレームのメガネを掛けた女性が、自分のお腹と扉に挟まれてしゃがみ込む姿勢でいた。
どうやら拓海同様に、一気に押し込んできた人の流れにのまれ、履いていたハイヒールの片方が脱げて、体勢を崩し、成すすべを失っているようだ。
「大丈夫ですか?手貸しますよ!」
「助かります!ヒールは脱げてそのままコケちゃって、ヒールの片方は少し人が減らないと探すの無理ですね、とにかく立たないと苦しくって!」
下から精一杯背を反らし、体勢を維持しようとする彼女のシャツの前裾は、スカートから捲り上がり、胸元からは、普段の角度では見えないであろう薄いピンクのレースが付いた厚めのパットのブラジャーがしっかり見えてしまっていた…。
(おおっ…ナイスアングル!!朝からラッキーなこともあるもんだな。)
「じゃ、体勢的に、僕がアナタの脇の下に手を入れないと引き上げれないと思うんですが、大丈夫ですか?」
「はい。お願いします…!」
拓海は自身の膝を少しづつ屈伸するように下に下げ、彼女の脇の下を探した。しかし自分自身がしゃがむ事で下を見る事が出来ずに、手探りでいた。
と、その時。電車がカーブに差し掛かり、他の乗客の荷が、勢いよく拓海たちに押しかかってきたのだ。拓海は自分の姿勢の確保と共に、彼女への負担が少なくなるように、全力で自分の体幹で現状をキープしていた。しかし、ドンと車両が揺れ、バランスをとった群衆の圧で、拓海は耐え切れず、両手はもう少し下に下がってしまう。
「キャ!」
と小さな声で彼女の悲鳴。拓海は大丈夫ですか?と声を掛けて儘ならない体勢で精一杯下をのぞき込んだ。すると自分の指先はあろう事か、彼女の胸とブラジャーの間にカッポリと入り込んでしまっていた。
「ご…ごめんなさい!!!」
そう言って手を引き抜こうとしたのだが、体勢はどうにもならなかった。そして、トドメを刺すように、電車は線路の切り替えにより圧に押され…拓海の両手はしっかりと彼女の小ぶりでツンと突起した乳首を包むようになってしまっていたのだ。
状況は最悪だ。
彼女は、拓海が故意でなく自分を助けようとしてくれた結果である事が分かっているので、怒るより、この状況を他の人に見られたら恥ずかしいという思いの方が強くなっていて
「このまま、立てますか?」
と拓海に言った。
「えっ!!!この状況で立て(勃起)ますか!?」
(この状況でこの娘…誘ってる!?恥ずかしいけどイヤなんて男の恥だ……!!)
「…周りに人が沢山いるのでお互い気を付けていきましょう……!!」
いつもだったら勘違いしないような内容を勘違いしてしまうほど、拓海は焦っていた。お互い意思確認が出来たところで、拓海は周りの視線がこちらに無い事を確認する。それから、両手の指先の腹部分を優しく彼女の胸と突起した乳首を滑るように這わせた。その瞬間ビクンと身体に感電したような衝撃を受けた彼女。事態が理解出来ず拓海の顔を見ると、彼は大真面目に彼女を見つめ「うん」と大きく頷いている。「今のは事故だよごめんね」というサインだと認識した彼女は、拓海に頷き返した。
(だ…大丈夫だ。続けろって拓海!)
拓海の間違った解釈で、事は更にエスカレートしていく。拓海の両手は、彼女を立たせるのでは無く、拓海のペニスを立たせる方向に拍車が掛かっている。そして、指先は彼女の乳首を指と指の間で挟みこみ、少し圧を加えながら上下に動かしたり、人差指と親指で摘まみ野いちごをもぎ取るように、優しく引っ張ったり、ひねるようにした。
「んん…!んあっんんん…」
拓海は指を動かしながら、彼女が耐える表情を見て「まだ物足らない」のだと更に勘違いをしたのだ。
拓海は、両手を彼女の脇の下に手を潜り込ませ、引き上げた。いい高さになり、拓海は自分のズボンのチャックを下ろした。そして、軽く左右を気にしてから、ペニスを彼女の頬に擦りつけた。
異様な状況ではあるが、拓海のペニスはとっくの前から大きく反り返り、上を向いて汁を垂らしている。そのモノを頬に擦りつけられ、ペニスから出る熱と脈打ちながら、垂れるモノを目の当たりにした彼女は、絶望感からもう動けなくなり、拓海の成すがまま…。
じゅるるるる…。左手でアゴを持たれ口を開かされて、上唇と下唇を割るように拓海のペニスが喉の奥へ奥へと入る。
噎せそうになるが、今の状態を他の人に見られたらと考えると恐ろしくて、息を殺しながらペニスを頬張り、早く終わらせようと、彼女なりにペニスを咥えながら、舌で鬼頭とカリ部分に刺激する。さらに右手で、拓海のペニスの根本にストロークを加えたり、睾丸を下から掬いあげ擦ったり、時に軽く下に引っ張るような動作を加え、早く果てさせようと努力していた。
その動作がさらに拓海を獣化させたのだ…。
拓海の獣と化した本能は、彼女の口からペニスを抜き、もう一度両脇に手を入れて上に半回転させながら立たせた。
彼女は、やっと立てたと思い安堵した様子だったが、直ぐに違う事に気付かされた。スカートを捲り上げられ、彼女の両足の間を後ろから割って入る拓海の左足。左手は、彼女のパンティの上から割れ目に這わされ、指先で場所を確認するような動きをしている。目的地を定めた指先は、パンティの左モモの付け根からショートカットし、割れ目へ侵入した。
「ああ…だめっ…んんんん!!」
拓海の指先は、オスとしての意思を持っているかのように、状況確認を始めた。
薄い茂みの中の割れ目の泉からは愛液が溢れ、触れると指先はヌルっと生暖かく糸を引き、クリトリスはパンパンに剥き出しの状態であることを確認した。
そう、嫌がっている彼女の身体は、非現実的な状況に興奮していたのである。彼女は自身の身体の反応と平常心を保たねば、という気持ちが交差し、異次元な事象に興奮する自分を見つけてしまう。そして、頭の中の理性を操縦出来ず、獣と同じ本能に支配されていたのだ。
拓海は時折揺れる電車に合わせ、後ろからペニスの位置と方向を合わせた。電車がレールの加減で左右に揺れたタイミングに合わせて、ペニスを走らせる。お尻側から上手く軌道に乗ったペニスは、濡れて滑りが良くなっているモモから付け根に進み、そのままビチョビチョの割れ目に進んだ。急流を滑るウォータースライダーのように、ビチョビチョに濡れた割れ目を一気に衝き進み、拓海のペニスは彼女の小さめなホールへ突入する。
(きつ…気持ちよすぎる……!)
小刻みに何度も揺れる電車の揺れで、拓海の背中に押し寄せる他の乗客の圧が、いとも簡単に彼女を浮かせるくらい奥まで突き上げた。彼女は、ハイヒールを片方しか履いていないため、片足立ちの状態。そんな中で、拓海のペニスと満員電車の圧で、身体を窓側に押し付けられ、下から衝かれ…二人だけのプレイならあり得ない圧に、お互いの興奮度は一気に絶頂に達した。
「い……イく…!!!」
拓海は、朝一番の、濃く白濁した精子を、彼女の膣の奥深くに中出しした。
彼女は、外の景色を観ながらという異常な状況での性行為。足を伝い落ちる精子、まだペニスがはいっているような感覚と余韻で、服装を直せずに呆然としていた。そして、車内アナウンスがかかったことで、もうすぐ駅に到着すると分かり、現実に戻る。二人は慌てて身なりを整え、電車が駅に着いた時には、何も無かったようにふるまっていた。
ただ、夏の電車内の汗臭さとは、違う臭いが車内を漂っていた。
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拓海は会社について早々、電車で凄い痴女に遭遇した、と友人に話す。
「拓海!それはかなり強引な痴漢行為だぞ!!」
「本当はその女性、そんな気なんてさらさらなかったんじゃないか」
と指摘されてしまった。拓海は自分の勘違いっぷりに「もし痴漢の現行犯で捕まってしまったら」と恐怖が頭の中をよぎった。しかし、全身に電気が走ったような射精が出来た事で、今でも痴漢をしたいという願望にかられることがある。
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一方の彼女は、今朝の初めての体験を経て、自分自身の知らない一面を知った。一度は怖くなったものの、彼女も、日常では味わえない快感を、今でも忘れられていない。
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そして今日もまた、あの日の快感を求めて、電車に乗る。
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