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痴漢

痴漢でぬれる私

 石川県加賀市という超ド田舎から、新卒で上京してきた、茉莉。一面田んぼのド田舎で、学生時代を過ごしてきた茉莉にとって、東京の街並みはものすごく刺激的なものだった。しかし、新卒で入った会社の仕事は思っていたよりもかなり忙しく、毎朝8時の満員電車に乗って出社し、終電ギリギリの時間に退社という日々が続いている。

 そんな茉莉にとって、唯一の癒しが「大好き!高橋君!」という恋愛漫画を読むことだった。学生時代の恋人と別れたっきり、恋愛をしていない茉莉にとって、この漫画は日頃満たされない欲情を発散する1つの材料でもあった。

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「今日は金曜日!ラストスパート頑張るかあ!」

 茉莉はいつも通りギリギリの時間に起き、買いだめしてある野菜ジュースを飲んだあと、スーツに着替えて出社する。東京の電車は、どの時間でも満員だ。特に通勤時間帯である7時から9時の間は、身動きがとれないほどぎゅうぎゅう詰め。田舎出身の茉莉にとって、満員電車は恐ろしく、慣れるのにも時間がかかった。

 茉莉は、いつも通り、人でいっぱいの車内に無理やり体をねじこませた。この空間に入ったが最後、駅に着くまで、まともに身動きが取れない。茉莉の会社は、家の最寄駅から30分と、少し離れたところにある。この30分間を、「苦行の時間」と茉莉は呼んでいた。

(早く駅につかないかな…)

 茉莉は普段のように30分間をぼーっとしながら、過ごすつもりだった。

 しかし、スカートの生地の上から、お尻に違和感を感じたのだ。思わず身じろぐ。がっつり手のひらで触る感じではなく、手の甲が当たったような感触…。はっきりしなかったため、「痴漢!!!」と騒ぎ立てられないでいた。変な話ではあるが、痴漢経験がない茉莉は「痴漢ってどんなものだろう」と少し好奇心を抱いていたのだ。

 すると、その手は甲で撫でるだけでは物足りなかったのか、今度は手のひらをぴったりと、茉莉のふっくらとしたお尻に押し当て、揉み始めた。

(!!!)

 先ほどまで抱いていた好奇心は、すぐに恐怖心へと変わっていった。

(早くこの場を出たい。誰か助けて…。)

 しかし、周りの人々はみんなスマホを触っていて、茉莉には一切目を向けてはくれない。

(いや待てよ。「大好き!高橋君!」みたいにイケメン男性が助けてくれて、交際に発展するかも…?)

 こんなにも多くの人が乗っているのだから、誰かしら助けてくれるだろう。そう楽観的に考えている茉莉のことを、手の持ち主は抵抗しない女性だと認識したのだろう。今までの恐る恐るといった動きから一転し、大胆にスカートの中に侵入してきた。

 さすがにこれはヤバいと感じた茉莉は、声を出そうとする。しかし恐怖のあまり、思うように声が出せない…。次第に、手は下着の上から、触れるか触れないかのイヤらしいタッチで、割れ目をさすりはじめた。

 かなりの間ご無沙汰だった茉莉の体は、これだけで濡れてしまったのだ。下着で擦れる感触が、茉莉を刺激する。気付いた時には、茉莉の呼吸はだんだんと荒くなっていた。

 相手もそれに気づいたらしく、指を2本に増やすと、押し付ける強さを強くしてきたのだ。茉莉の理性は、崩壊寸前になっていた。「自分は犯されている」という状況が、余計に茉莉を発情させる…。

 手はついに下着の上から、最も感じやすい部分に触れた。ツンツンと優しく刺激したり、擦ってみたり、ぐりぐりといじめてきたり…まるで、茉莉の一番感じやすいところを知っているかのような手の動きだった。

 案の定、茉莉からはハァ…ハァ…とエロっぽい吐息が漏れていた。

(うん、そこ…もっと刺激して…!)

 茉莉のクリトリスは、ふっくらとした豆に変わっていた。それを感じ取った手は、豆の上を擦るように、割れ目を何度も往復して擦ったり、押しつぶすように摘んでくる。

(んっ!だめ……もうだめ…っ!!!)

 茉莉は、自分の頭の中が徐々にアツくなっていくのを感じていた。無意識に肩をびくっと震わせてしまっていることに、茉莉自身気づいていない。

 茉莉は「普通の乗客」を装うことに必死だった。今にも脱力しそうな足に力をいれ、乱れた呼吸を落ち着かせる。

(誰のものか知らない指にイかされる安っぽい女だなんて、絶対思われたくない!)

 …と、次の瞬間。手は下着の中に入り込み、茉莉の割れ目の一番大きな部分に入ってきた。ちゅく…ちゅく…とイヤらしい音がなる。
 
 もうここまで来ると、手をつかみ「痴漢です」だなんて言えなくなってしまっていた。なぜなら、声をあげたところで、濡れすぎた手をさらすことになり、自分も恥をかいてしまうことになるからだ。

 そうこうしているうちに、指の動きはさらに激しくなる。激しく動く指は奥まで突き刺さり、感じる部分を容赦なく攻め立てた。

「………んあっ…」

 茉莉は思わず声を漏らしてしまう。幸い、同時に駅のアナウンスが流れていたので、周りの乗客たちには、気付かれていないようだった。

 茉莉は自分の下腹部がジンジンしてきているのを感じ取っていた。膝は体を支えるのに必死でカクカクし、腰は大きくのけぞる。肩は無意識に上がったり下がったりを繰り返していた。

(もうだめ…イっちゃう……イく、イく、イく…!!!)

 しかし、茉莉の絶頂寸前で、全ての刺激が消えたのだ。

(…え?なんで…)

(せっかくイきそうだったのに…!)

 もしかしたら、手の持ち主は先ほどの駅で降りてしまったのかもしれない。本当だったら喜ばしい事なのだが、それとは裏腹に、茉莉はなぜだか、惜しい気持ちを抱いていた。

 …と、その時。茉莉の下着が少し脱がされ、固い何かが割れ目の一番大きな部分に押し付けられた。ペニスとはまた違う、固いモノ…。それは割れ目の一番大きな部分の奥まで侵入すると、わずかに振動し始めた。突然の振動に、茉莉の腰は再びビクンっと大きくのけぞる。

 固い何かは、ズリズリとさらに奥へ入ってくる。既にとろとろになっていた茉莉の体は、それをすんなりと受け入れてしまった。

 ヴィイイインと電子的な振動が、茉莉をいじめ始めた。電子音は、茉莉が体で感じ取ってギリギリ聞こえるくらいの、小さなものだった。

 固い何かは、振動しながら回転、半回転し、茉莉の体を刺激する。しかし、その振動は茉莉を絶頂に押し上げるには不十分だった。茉莉の体は、自分の一番気持ちいいところを刺激してくれる、太くて長いものを欲してしまっていたのだ。

(イきたいのに…なんで……)

(もう我慢できないよぉおおお……!!!)

 すると茉莉の背後から小さな声で囁かれた。耳元でぼそぼそと話される声は、他の乗客には到底聞こえない、と断言できるほど小さい。

「今日の晩、次の駅の前にあるホテルの405号室においで。君が満足するまでイかせてあげるよ。」

「オモチャは、ささやかな僕からのプレゼントだ。」

「今までにないくらい、気持ちよくしてあげる…。約束だよ。」

………
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………

 茉莉は仕事中ずっと、今朝の出来事で頭がいっぱいだった。

「飯田君。今日はなんだか集中してないように見えるが…大丈夫かね。」

 終いには、こんな風に上司にも注意されてしまう始末。

「ちょっとお手洗いに行ってきますね…」

 茉莉は鏡にうつる自分に〝今朝のことは忘れろ!忘れろ!!忘れろ!!!〟と言い聞かせた。しかし、思い出せば思い出すほど、あの快感が体中を駆け巡る…。思い出すだけで茉莉の体はビクッとしてしまうほど敏感になっていた。

 個室トイレに入った茉莉は、出来心で男性からもらったオモチャのボタンを押してみる。ヴィイイイインという卑猥な音が、トイレ中に響き渡った。幸いにもトイレには誰もいなかったので、茉莉は周りを気にせずオモチャで遊んでみることに…。

「んあ…うううううんん!!」

「あ…そこ…はああああ!!!」

 今朝の出来事を思い出しながら、茉莉は、会社のトイレで何回も絶頂を迎えた。しかし、茉莉が本当に求めているのは、オモチャの快感ではない。

 その後も茉莉の頭から、今朝の出来事が離れることはなかった。気づけば18時になっており、周りの社員たちは仕事を終わらせ、帰り支度をしている。

 茉莉の頭はずっと「ホテルへ向かうか、家へ直帰するか。」という悩みでいっぱいだった。
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 迷った結果、茉莉は…。

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エロガタリー事務局

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