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マッチングアプリ

初めての快楽に溺れて

「そんな所にいないで、こっちにおいでよ。そんな怖がらないでさ」

そう言って私に手招きをする男性に、大きく肩が跳ねる。

何も今回が初めてのことじゃない。
ならそこまで緊張せずとも、徐々にあの時のように緊張も解れてくるはずだ。

ゆっくりと彼の方を見て、ドアの前から離れて彼の傍まで歩み寄る。

そんな私を見て、嬉しそうに笑みを見せる彼に思わず息を飲む。

耳にピアスを幾つも付けて、金色の髪を後ろ手に縛る姿に威圧感を感じながら、ベッドに座り込む彼の前に立つ。

ふは、と楽しげに笑みを零す。
そして突然私の腰を抱き寄せて、自分の膝の上に私を跨らせた。

「そんなに緊張しなくても、優しくしてあげるからさ。そんなに怯えないでよ。前にも誰かにして貰ったんだっけ?」

「…はい、あの時は…妻子持ちの人って後から知ったんで、関係はあの時で終わりにしました」

すると彼は嬉しそうに笑みを浮かべて、甘えるように私の体を抱き締めて胸に顔を埋めてきた。

服越しでも感じる吐息の熱さに、ゾクっとした疼きが体に走る。

そしてやんわりと臀部を撫でて、そのまま上へと手を滑らせ、Tシャツの中に手を入れていく。

「そっか、なら俺も君もフリーってことで。今日は楽しもうよ、ね?」

「…優しくしてくれますか。その…見た目があれですし…」

「ん?見た目?ああ、そうだよね。これだけピアス付けてたら誰だって怖いか。だけどね、これでも結構遊べるって知ってた?」

彼は口を大きく開いて、舌に付けられた銀色に輝く何かを見せてくる。

目を凝らして口の中を覗き込むと、舌の先と舌の中央に小さなピアスが付けられていた。

そこにまでピアスが付けられるのかと、まじまじと見てしまい、元々細い切れ長の目を更に細めて笑い出した彼に顔を顰めた。

「…何を笑ってるんですか。そんなにおかしいことしましたか」

「舌ピのことも知らないなんて真面目ちゃんなんだなって。あんまりアプリ使わない方がいいんじゃない?俺でなきゃ危ない人に犯されちゃうよ?こんな風にさ」

ぐるりと視界が反転し、いつの間にか天井が見えて、私の下腹部に彼が跨る形になった。

今回が初めてではない分そこまで緊張感はないが、それでも男性に抱かれるということ自体慣れていない私にとって、この甘い雰囲気はまだまだ慣れない。

別に恋人関係でもなければ、セフレという関係でもない。

ただ自分の欲を満たしてくれる都合の良い人、というだけ。

相性が良ければ、セフレとして続くだろうが、今まで出会った人達はどれも一回で終わっているのだ。

私を「不感症」だと言ったり、「人形を抱いているようだ」と言われたりして、私の欲を満たしてくれる人は現れていない。

それだというのに、こんな見た目が危なそうな人が私の欲を満たしてくれるとは、到底思えなかった。

ズボンのチャックを下ろされ、スルスルと慣れた手付きで脱がされ、あっという間にショーツ一枚の姿にされた。

上は彼の趣味なのか脱がされることはなく、どこか恥ずかしさを感じる。

「上は…脱がさなくて良いんですか」

「汗でしっとりと肌に張り付いてるのを見るのが好きだからいいの。それとも脱ぎたかった?別に脱いでもいいんだよ?」

「…いえ、あなたの趣味に合わせます」

「はは、君なんだか人形みたいな話し方だね。リラックスしてよ。お互いに性欲が強いからっていう理由だけど、すぐにセックスするだけってなんだか寂しいでしょ?」

「どうせ、今まで誰も私の欲求不満を満たしてくれる人はいませんでしたから。あなたの好きにしてくれて構いません」

「…へえ?なら俺が君の欲求不満解消してあげるよ。そんな俺が下手くそみたいな感じで言われちゃうとね、俄然やる気が出るんだよね」

彼は目を細めてじとりと私を見つめると、私の上から降りてすぐに、膝裏を抱えてグッと強く前かがみに足を倒された。

腹部の圧迫感と、膝と顔が引っ付きそうな近さに、息を詰めてしまう。

んぐ、と漏れてしまうくぐもった声に、彼が嬉しそうに笑みを零した。

「その分厚い面がどこまで崩れないかお手並み拝見としようかな」

「ぐ…な、にを言って…ッ…」

圧迫感に耐えながら、グッと顔のすぐ近くまで寄せられた足を、今度は彼が「持って」と指示をしてくる。

ジッと強い視線を向けられてしまえば、何も言い返すことが出来ず、指示された通りに自分で膝裏を抱えて、グッと顔の方まで引き寄せた。

胸が邪魔をして中々引き寄せることが出来なかったが、彼に視線でもっと持って、と言われているようで顔の前ギリギリまで膝を近付かせた。

「良い格好だね。ここの割れ目までハッキリと見えちゃってる。ふっくらしてて美味しそう」

そう言って彼は丸見えとなっている膣の割れ目に顔を近づかせて、ショーツの上からズリッと強く舐められた。

「ひ、ッ…!?な、何をッ…!」

「ん?ああ、初めてだった?」

私の反応を楽しむように、ピアスの光る舌を突き出して見せつけるように、また股の間に顔を埋めた。

そして、ピアスを押し付けながらショーツの上から秘豆や、膣の割れ目を強く舐め上げてくる。

ひ、と小さく悲鳴を上げながら、何度も痺れるような電気が背中を駆け抜けて、ビクビクと体が跳ねる。

尖らせた舌の柔らかさではない、硬いコリッとした感触が時折秘豆を掠めてきて、大きく腰が跳ね上がってしまう。

その反応に彼の口端が上がって、今度はショーツを横にずらして舌を見せつけながら私を見た。

「まだ布越しだよ?それなのにそんな可愛い反応されたらさ…直で舐めたらどんなことになるんだろうね?」

うっとりとした目で私を見た彼の言葉に、無意識に息を飲んだ。

今まで感じたことのない強い刺激だったというのに、それ以上に強い刺激なんて。

ヒクッと期待するようにヒクつき出した膣。
ジワジワと膣内から愛液が溢れ出してくるような感覚。

顕になった膣を見て、指で一撫でしてねっとりと愛液をまとわせた指を私に見せてきた。

「あーあ、こんなに濡らして…自分の欲求は満たす人はいないって言ったけど…本当なのかな?」

楽しそうに口端を上げて、粘つく愛液を見せ付けるようにねっとりと指を広げて引き伸ばす彼に、ムッとした気持ちが湧き上がる。

どことなく自分を馬鹿にされたような気がして、反論しようとしたのも束の間だ。

すぐに股の間に顔を埋めたかと思えば、ねっとりとした動作で、下から上へと直に膣を舐め上げられた。

ひぐと小さく上がる悲鳴に、声を抑えたくても抑えられない状況に強く唇を噛み締める。

今までの人達はすぐに挿入して、ゴムの中に出して、ものの二時間程度で終わっていた。

しかし、まだ三十分も経っていないのにじっくりと体を弄ばれるようなことをされている。

下から上へと何度も上下に膣の割れ目を舐められたかと思えば、唐突に秘豆を強く吸い上げられて強い快感が背中に走った。

声にならない声を上げて、ビクンと大きく揺れた腰とピュルッと僅かに噴き出た愛液。

だがそんな小さな動作すら序の口だと、彼の舌は秘豆だけに強く吸い付き、クリクリと舌で弄ってみたり、秘豆の皮の中の敏感な部分を弄られたり。

感じたことのない強烈な快感が体を駆け抜けて、ひ、ひ、と過呼吸に似た荒い呼吸をしてしまう。

「んぐぅッ、うぅ!!いや、ッ、や、ぁッ!!」

「何言ってるの?まだまだだよ。こんなんじゃ君も欲求不満のままになっちゃうよ?しっかり中も弄ってあげなきゃ」

ジュルルッと膣を強く吸い上げられて、ビクンと体を仰け反らせて、達してしまった。

ぷっくりと勃起した秘豆は、空気に触れるだけでもジンジンと甘い痺れが体を駆け抜けて、無意識に涙が溢れた。

こんな快感は初めてだ。
目の前がチカチカして、どこもかしこも敏感になっているような感覚。

けれどまだまだ、と言わんばかり敏感になっている秘豆を更に口に含み、口をすぼめて強く吸い上げられてしまえば、強烈な快感が体に走り、ガクンガクンと腰を激しく痙攣させてしまった。

プシュッと激しく天高く噴き出した透明な体液が、彼の顔と私の下腹部をビシャビシャに濡らしていく。

体液で濡れてしまった顔をあげて、私を見つめてじっくりと味を確かめるように口元や、頬に付いた体液を拭って舐めていた。

「や、だッ、やめてッ!ぃ、やッ!そ、んなきたなッ…!!」

「そう?欲求不満とか言ってこんなに感じてくれたんだから、きちんとその思いを受け止めてあげなきゃ。でも、そろそろ俺も限界なんだよね」

一通り体液を舐め取った彼は、熱を持った目でジッと見つめられて、もう一度股に顔を埋めて僅かに溢れ出ていた愛液をジュルルと吸い上げられる。

ひぐっと情けない声を出して、また達してしまい、噴き出る愛液を見たのか、僅かに楽しげに笑う声が聞こえてくる。

「こんなに感じてくれて嬉しいよ、さあ足持っててね?もっと気持ち良いこと教えてあげるから」

舌なめずりをして私を見下ろし、ベッドの横からゴムを一袋取り出して、封を開けて見せる。

それを既に取り出していた、太くて逞しい陰茎にクルクルと器用に被せていく。

その動作にすら反応するように、陰茎はビクンと揺れ動き、一回り質量が増えた気がした。

しっかりとゴムを装着した赤黒い陰茎を、膣に押し当てられたかと思った瞬間。

ゴリリッと強い衝撃と共に、最奥まで一気に貫かれ、喘ぎ声を出す間もなく、子宮口へと到達した。

「あ、ぁぁんッ、ぁぁッ!!?」

ゴリッと動き出した陰茎に、ボロボロと涙を溢れさせながら、出したことのないような悲鳴じみた喘ぎ声が漏れて、口を覆いたくなる。

こんなみっともない声を出したくないのに、口を塞ぎたくても膝を抱えている為、塞ぐことの出来ないもどかしさに首を横に激しく振り乱す。

自分から言った手前、やめてと言っても彼が全くやめてくれる気配はなかった。

それどころか、まるで全てを分かっているかのように、今まで突き上げられたことのない浅い肉壁や、子宮口の手前や、子宮口周辺を激しく突き上げてくる。

「やあぁッ、いやいやッ!!やだ、ぁぁッ、そ、こぉ、ぉッ!やめてぇ、あぁぁッ!?」

「知ってる?こんなにギュウギュウ締め付けてるのに、嫌だって言うのは気持ち良いのと同じなんだよ?欲求不満じゃなくて、今までの人が下手だったんじゃないかな?」

淡々とした口調で、前髪一つ乱すことなく、激しく突き上げる彼に悔しさが込み上がる。

だけどそう言って貰えるだけ、自分が不感症や下手だったのではないと言ってくれているようで、胸が軽くなった気がした。

それでも、決してつまらなさそうな顔をする訳でもなく、しっかりと私の表情も見つめながら抱かれることが心底嬉しかった。

まるでお互いに熱を求めるように、ジッと逸らすことなく視線を合わせて、グンッと強く子宮口を突き上げた瞬間、強烈な快感が体に走り、ビクンと体を跳ねさせて何度目か分からない絶頂を迎えた。

ギュッと陰茎を締め付けた瞬間に、彼の顔も険しくなり、張り詰めた呼吸を吐き出して、腰を振る速度を早めた。

バチュバチュと粘着質な音がお互いの体から聞こえてきて、陰茎が抜き差しされる光景がまじまじと見えて、更に強く陰茎を締め付ける。

「あ、ぁッ…ぐッ…で、る…ッ!」

そう言ってすぐに、ビクンと大きく脈打った陰茎が、中からズルンッと取り出され、力なくゴムの中に精液を吐き出しているのが見えた。

は、と短い呼吸を繰り返し、ジッと彼の目を見つめると、足を下ろされ軽く額にキスをされた。

「さてと…まだまだ俺のモノも元気なんだけど…どうしようっか?」

まるで試すように、口端をあげて楽しそうに笑う彼に、ゴクッと息を飲んでゆっくりと彼に向けて腕を伸ばした。

「もう、いっかい…しよ?」

トロトロに解れた頭では、自分が何を言ってるのかも分からず、ただ彼が嬉しそうにこちらに笑ってくれているのが嬉しく思えたのだった。

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Akari

皆さま、読んでくださり、ありがとうございます!順次新作をお届けしますので楽しみにお待ちください! 【おすすめ掲載】 ・打ち上げ花火に照らされて(純愛) ・僕たちの初恋(BL) ・夏の暑さに酔いしれる(不倫)

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