0
止められない逢い引き情事
「菜乃さん!ちゃんとお酒飲んでますか!」
そう言って絡んで来たのは、既にベロベロに酔っ払った後輩だった。
何人かの後輩たちは、かなりお酒を飲んでしまったみたいで、既にお迎えが来ていたりと、早々に退却していった。
残されたのはお酒が強い後輩数名と、私と同じ病院の内科医、後藤だけだ。
お酒が大好きだと語っていた後輩の子達は、私よりも弱く、既に夢の中に入って行った。
その光景を見つめながら、絡んできた後輩の頭を撫でながら、優しく手に持っているお酒を奪う。
「アンタねえ、そろそろ止めときなさい?この間の健康診断で引っかかったって言ってたじゃないの。」
「いいんですよお!この程度のお酒なんて水みたいなもんなんですから!」
そう言って、既にブラウスもはだけてしまった後輩の胸元を直してあげながら頭を撫でると再び夢の中に入ってしまい、隣で眠ってしまった。
「なんだ?その子寝ちゃったのか。もっと話したかったんだけどなあ。」
「…そう言って、ホントは一緒にホテルにでも行こうとしてたんじゃないの?」
「何を馬鹿なこと言うんだ。そんな若い子なんてな、既に彼氏がいるだろうよ。」
お酒を口に運びながら、後藤はニタニタと鼻の下を伸ばしながら、ブラウスのはだける後輩を吟味しているようだった。
そのスケベな顔を目掛けて、軽く額にデコピンをする。
今どきの若い子達は、昔と違って誰かと遊ぶことも少なく、不特定多数の男性と遊ぶよりも、ずっと一緒にいる彼氏のことを大事にしている子ばかりだ。
それに私世代よりもお酒に弱く、上司からのお酒もきっぱりと断るような子達が多い。
車で来ていた子達数名に声を掛けて、今日はお開きにすることを伝え、身だしなみを整える為にトイレへと向かった。
個室のトイレに入ろうとした時、背後に誰かいることに気付いた。
「なんだよ、もうお開きか?」
「そうよ、明日も仕事の子がいるんだから。程々にしてあげないと。」
「ホントお前は面倒見良いよな。こんなに早くお開きになるなら、一人くらいお持ち帰りでもしようかなあ…」
ドアを掴んでいた手に彼の大きな手が重なった。
スリスリと手の甲を撫でながら、ゆっくりと彼の体が密着してくる。
チュッと項に唇を押し当てられて、熱すぎる舌が私の首筋を舐め上げた。
「こんな所でやめて。」と軽く抵抗しても、後藤は酔いが回った様子で、火傷しそうな程熱い吐息を吐きながら、腰に手を回してきた。
「なあ、お前を持ち帰りたいんだけど…?」
年上だというのに、甘えたような仕草で私の腰に手を回し、肩に頭を乗せてくる後藤。
「…奥さんいる癖に何言ってるのよ。」
「どうせ旦那だって、単身赴任中なんだろ?子供も預けていないんだしさ。なんなら、俺と子作りするか?」
「…馬鹿言わないでよ。」
冗談だと分かっていても、自然と期待してしまっている自分がいた。
旦那よりも格好良い訳でもないというのに。
中年の男で、特にスタイルが良い訳ではない。
それなのに、どうして私はこの男を欲しくなってしまうのだろうか。
三次会が終わる頃には既にお酒の強い私達だけが取り残されて、その先、自然と向かう場所は決まっていた。
「酔いを覚ましたいから。」なんて嘘までついて後藤と入ったのは、ラブホテルだ。
慣れた手付きで受付を済ませ、すぐに鍵を受け取って指定した部屋に二人で向かう。
部屋の鍵を開けて二人で中に入ると、すぐに後藤は甘えた声で私に抱き着いてきて、身体をまさぐり始めた。
「…さっきは若い女をホテルに連れ込もうとして癖に。」
「んー?さっきはさっき。今はエロい身体と抱き心地抜群のお前を楽しみたいの。」
乱暴に身体をまさぐる彼の腕から逃げるようにベッドに向かうと、すぐに背後からトンッと押され、ベッドへと倒れ込んでしまった。
起き上がる前に、私に覆い被さってくる後藤を見て、息をのんだ。
お酒のせいで高揚した顔と、我慢できないと舌なめずりをしてワイシャツを脱ぎ出す彼。
「さあて、そのエロい身体を堪能しようかね。」
「若い子の方が良い癖に…」
「なあ、そんな釣れないこと言うなって。そんな拗ねてるとさ、お互いに楽しめないだろ?ほらこっち向けよ。」
そういうと、私の上に馬乗りになって、首筋に顔を埋め、荒い息遣いで胸を揉みしだいてくる。
単身赴任で家にいない夫に愛されていない身体は、あっという間に快感でいっぱいになり、徐々に乳首が主張し始めた。
ブラを押し上げる乳首の感触に気付いたのか、後藤はしたり顔で胸を強く揉み出した。
突然の刺激に、大きくビクリと身体が震えてしまった。
痺れるような快感が身体を駆け抜けて、拗ねるように後藤を見た。
「なんだよ、気持ち良いだろ?なんなら直で触ってやろうか。」
至極楽しげに後藤は手を入れてきて、ブラを捲し上げ顕にさせた。
後藤の目の前に広がった胸に目を細めて舌なめずりをし、空気に触れて余計に赤く膨らんだ乳首にしゃぶり付かれた。
「ひ、んぅッ、!?」
突然の強い刺激に、大きく体が跳ね上がり、胸を抑えながら乳首にチュウッと吸い付く後藤の頭を抑えた。
しかし、それによって余計に深く乳房を咥え込まれてしまい、器用に舌を使ってレロレロと弄られ、時折強く吸い上げられた。
「や、んぅッ!そ、れ…やだ、ッぁあ!」
「ん、はッ、可愛い声しちゃって、まあまあ。こんなに乳首立たせて、ホントお前ってエロい身体してるよ。それとも俺が弄るから感度上がっちゃった?」
そういって意地悪な笑みを浮かべて胸を掴み、ジュルルッと強く乳首を吸い上げた。
私は気付かぬうちに、足を動かしてしまっていた。後藤はその様子にすぐに気が付き、スカートを捲り上げて、ショーツの上からしっとりと愛液の滲み出した膣を、クンクンッと指の腹でつつき始めた。
グニグニと指の腹で膣の入口を押し込みながら乳首も吸い上げられて、途端に身体は快感を強く感じ始めた。
目の前がチカチカと点滅して、生理的な涙が滲み出す。
ぼんやりと滲む視界に映る淫らな光景に思わず息を飲んで、背を仰け反らせた。
「ひ、ぅぅッ、あぁんッ、!や、あぁッ!あ、ぁ!そ、こやだぁッ…!」
「なんだよ気持ち良すぎて怖いか?可愛い顔しちゃってるもんなあ。俺のカミさんより可愛いぜ?」
冗談めかしに言い放った言葉に、唇を噛み締めて、強い視線を後藤に送った。
私としている時ぐらいは、他の女の名前を出して欲しくなかったのだ。
私の視線に気付き、にんまりと嬉しそうな笑みを見せた彼は、更に強く膣を擦り始めながら、同時に乳首に軽くを歯を立てて、ジュルッと吸い上げられた。
強い刺激が同時に訪れて声を上げる間もなく、腰をガクガクと震わせて背を仰け反らせて、絶頂してしまった。
膣を弄る彼の指から聞こえ始める粘着質な音と、達しても尚、速度を落とさずに、強く秘豆ごと指の腹で強く膣を弄る刺激に耐えることは出来なかった。
「ひ、いぃッ、あぁッ!?やだ、やだぁッ、そ、りぇ、やだぁッ!!」
「うんうん、可愛い声だな。呂律も回ってねえじゃんか。でもなあ、もうちょっとお前の胸を堪能したいんだよなあ。」
うんうんと唸りながら、余裕をかましている後藤を何度も睨み付けても、後藤には響いていないようだった。
乳首を何度も強く吸い上げながら、時折頬に流れる涙を舐め取っては、指で強く膣の入口を擦ったり、秘豆を弄っている。
同時に押し寄せる快感の波に何度も腰を震わせて、刺激から少しでも逃げようとするが、彼の下半身が私の足の間に入れられて、足を閉じることが出来なくなってしまった。
ゴリッと強く秘豆を擦られて、頭にまで痺れるような快感が走り、二度目の絶頂を迎えた。
「ひ、ぃ、ッ、あ、ぁぁッ、や、やッ、だぁ…ッ、ま、ってぇッ…」
「俺は待てが出来ない犬なんだよ。そろそろここを堪能させてくれよ。」
やっと解放された乳首はぽってりと膨らんだまま、唾液に塗れて光っていた。
ヒクヒクと震えて外気に触れたことで更に快感を拾ってしまい、情けない喘ぎ声を小さく漏らしてしまう。
散々弄られた身体はどこもかしこも敏感になっているようで、私の身体に触れる彼の熱い手の感触にさえ、小さく喘ぎ声が漏れた。
それを鼻歌混じりに楽しそうに見つめながら、私の足を大きく左右に開いて「ご開帳」などと、陽気な声を上げてショーツを剥ぎ取ってきた。
全てが丸見えになった膣はヒクヒクと開閉を繰り返し、その度にトロトロと止めどなく愛液を溢れさせている。
彼は目の前に広がる光景に大きく喉を上下させている。そして、ズボンをずらし、既に臨戦態勢の状態である陰茎を取り出した。
「ほら、ご堪能しな?お前の大好きなモノだぜ?」
旦那のよりも太くて、それにしっかりと張った裏筋と血管の浮き出た赤黒い陰茎に、目を奪われる。
ずっと単身赴任でいない夫の代わりは、いつも玩具か、自分の手だった。
排卵日や生理前に抑えられない自分の欲求を、いつもそうやって満たしていたのだ。
虚しさを感じる時はいつも自分だったが、彼と身体を重ねるようになってからは、そんなことは一切なくなった。
彼自身も奥さんとの関係は冷めきっているようで、子供達も相手にしてくれない年頃になったと口癖のように言っていたのだ。
しかし欲求不満はつのる一方で、奥さんに求めても、のらりくらりと交わされてしまい不満だらけだったらしい。
その時だった。
彼に一人寝が寂しいと愚痴を零したのは…。
ズルリと姿を見せた陰茎は、既にヒクヒクと天高く上を向いていて、先走りを垂れ流していた。
は、と浅くなる呼吸に、おずおずと彼に見せるように、膣に手を伸ばした。
ゆっくりと肉壁を割り開いて、彼を迎え入れるように、愛液も溢れ出した。
ジッと強く彼を見つめて、息を飲む。
「おね、が…ッ、もう、がま、できない…ッの…はや、くッ、ちょうだ、ぃ…ッ」
彼は早急に、陰茎を膣内に押し込んできた。
グ二ッと浅い所を突き上げながら、どんどん中に押し進んでくる。
求めていた圧迫感と、歓喜する身体にガクガクと震え、また絶頂に達してしまった。
きゅうっと強く太い陰茎を締め付けて、ニュググッと入口から、子宮口まで一気に突き上げて来る乱暴なピストンがたまらなかった。
腕をベッドに押さえつけられて、身動き出来ない体勢にされ、腰をよじることしか出来ない。
「ひ、ぃ、あぁ、ん!や、あぁッ!?あうぅッ!」
「ああ、この感触最高…ッ!ホント俺達、身体の相性抜群だと思わないか?なあ、そうだよな?」
一気に引き抜かれては、深々と突き上げられて、悲鳴に近い喘ぎ声が漏れてしまう。
何度も激しく突き上げられる度に下腹部に当たる筋肉のない腹部が、たまらなく愛しく思えた。
年甲斐もなく求められて、ゴリゴリと激しく子宮口を突き上げられることに、喜びを感じていた。
母である前に女であることを気付かせてくれる、このセックスが好きで仕方なかった。
肉壁を抉りながら、執拗に子宮口ばかりを突き上げながら、速度をあげていく。
片手で一纏めにされた腕は、簡単にベッドに縫い付けられて、まるで乱暴にされているような気分になって、余計に興奮が増す。
「あ、ぁッ、や、やあぁッ!いや、ぁぁッ、あか、ちゃ、んでき、ちゃうぅッ…!だ、めぇッ、んあぁッ!!」
「ここの入口堪らないよなあ、は、ぁ…ッ、そろそろ、出すからなッ、おらッ、イケよ!!」
より一層強く子宮口を突き上げられて、大きく体を仰け反り、何度目か分からない絶頂を迎えた。
ピュルッと陰茎の隙間から溢れる愛液が、膣と陰茎がぶつかる度に粘着質な音を響かせている。
何度も達していることなんかお構いなしに、強く突き上げられ続け、その度に腰を浮かせてガクガクと腰を震わせてしまう。その時、ビクンと大きく陰茎が脈打ち、ビュッビュッと凄まじい勢いで、精液が膣内に吐き出された。
子宮口目掛けて吐き出される感触が伝わり、お酒か快感かどちらか分からないまま、等々意識が朦朧とし始める。
速度を落として、ゆったりと腰を揺さぶりながら、ズルッと陰茎が引き抜かれ、せき止められていた精液が逆流するように、ゴポゴポと溢れ出した。
お互いに乱れた呼吸だけが、室内に響き、後藤はさも満足げに私を見下ろして、目を細めた。
「さあ、もう一戦やろうか。」
あれだけ出したのに萎えることのない陰茎…。その様子をみて、顔から血の気が引いていった。
本当に妊娠してしまうのではないか、と考えるよりも、あっという間に中に挿入された快感に、ただ悶えることしか出来なかったのだった。
コメント